なんと広瀬王位が敗れた。
全勝で昇級すると思っていたのだが。
広瀬王位を破ったのは田中魁秀九段である。
田中九段は前期の順位戦では最後の3局を3連勝しぎりぎり降級を免れたが、今期も厳しい状況の中、しかも広瀬王位に勝って残留に向けて大きな1勝を挙げたのだから、立派の一言に尽きる。
将棋世界2009年6月号では、田中九段が残留を決めた前期順位戦最終局(対村山五段戦)が名局ベスト10に選ばれたが、広瀬王位を破った将棋はそれ以上に殊勲ものだと思う。
ベテラン棋士は年齢の関係でどうしても勝率が低下してくるが、昔強かった棋士はここ一番の勝負には往年の力を発揮する。
71歳の加藤九段も勝ち、貴重な4勝目を挙げた。
ベテラン棋士にはこれからも頑張って欲しい。

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