
2日目の朝いちにインレットで見かけた、現地セバロウ(カスープ)ハンター。
このいかにもハリマオ〜ってかんじがマレーっぽい。
この流れ込みではセバロウが激しくボイルしていたが、いまいち反応が悪いので結局昨日と同じ方向へボートを飛ばす。
と、その途中、本湖沿いでどうやらムハンマド、呼吸を発見したらしく、ボートを慌てて止める。さすがの視力である。
ほとんどの沢筋は激にごりで全滅だが、本湖筋はやっぱり水がいい。
さすがムハンマド、水通しのいい本湖筋立ち木林ポイントはこのシチュエーションでは一級ポイントと思われる。
しばらく静かに水面を凝視していると、きました「おいしい呼吸」。
シャドー、およびトーマンの特徴として「呼吸は呼吸を呼ぶ」、がある。
立ち木などのストラクチャーが凝縮された魚の密度の高いポイントでは、ひとたび呼吸が始まるとそのエリア内の魚は次々と仲間のタイミングを計るように連続して呼吸しはじめる傾向があるように思う。
ここはまさにその、トーマンがいっぱいストックされている好ポイントだったようで、あちこちで、またかなり短い周期で次々と呼吸にあがりはじめた。
しかし彼らのこの集団呼吸モードは、終わるときもまたタイミングを打ち合わせたかのようにパッタリとなくなるのが常である。たとえ魚がそこにいてもある瞬間を境にまったく気配が消えてしまうのである。これが呼吸の目視だけではポイントを絞りにくい、ある意味シャドー、トーマン釣りの面白さなんだけど、もうすでにあと1時間しか釣りをする時間のないぼくにとっては、この呼吸モードを外すわけにはいかない。
ディープダイバーのブラインドキャストは底を擦れない沖の立ち木群ではあまり効かない、と現在のところぼくは思っている。
呼吸のタイミングにあわせた「モグラたたき釣法」こそ、今のぼくにとってもっとも手堅いメソッドなのは間違いない。
そしてバイト!
ノった!
昨日のよりデカいよ!
・・・しかし写真には魚がいない。
つまり
No Net
No Fish
ということです。
やっぱランディングネットは必須でしょ〜、ムハンマドよぉ〜!!

その後、ムハンマドがナマズで釣ったところで呼吸モードはピタリと終わった。
そしてぼくのマレーシア釣行第3弾もここで終わった。
さらに1分ほど未練がましく水面を見つめ立ちすくむが、すでに一切の気配は消えてしまっている。
「・・・Go Back」
と僕はムハンマドに向け静かにつぶやいた。
・・・・・・のだが、声が小さすぎてよく聞こえなかったらしい。ぼくがフルディで釣ると思っていたムハンマドはさらに別のポイントへ向かってしまい、土地勘のまったくないぼくもそれに気づかず、結局帰還後のリゾート出発もかなり遅れてしまい、レンタカー代超過料金をとられてしまうというオチがつきました。ちゃんちゃん。

今回、活躍したマレーシア製?「Kambara」。おしゃれでいいね!
足回りグラグラ、事故車の匂いプンプンですが(笑)

ここはマレーシア最北部であるが、タイ最南部近郊でもある。

タイ国境行きの町にあった、ちょっと面白い名前のレストラン。

道中、とにかくこの木材輸送車が多く、渋滞の原因になっていた。
マレーシアの林業事情は知らないけれど、この渋滞があの豊かな熱帯雨林の行く末に関係してなければいいのだけど。
ということで、今回のマレーシア釣行、1泊2日実釣6時間で5バイト1フィッシュ。
まぁこんなもんじゃないでしょうか、ジツリキ的に。というかむしろ今まで一番よかったかも知れないなぁ。天候的な幸運にも恵まれたし。
とにかく楽しかったです。

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