今月はじめ、タイVISA更新の合間におこなったマレーシアでのトーマン釣りについて。
実は今回の釣行で釣ったのはこの1匹のみ。
いや〜でもホント釣れてよかった。
大きさはまぁ目標サイズに27キロほど足りないものの、濁りで異様に呼吸の少ない状況下、このバリバリのトーマン・カラー、また地道に煮詰めてきたロングビルメソッド・・・・。ランディングと同時に座り込んで、ボートマンにサンキューを連発するほどうれしかったなぁー。
またひとりで「海外釣行」したのも久しぶりなんで、釣行記っぽいかんじで書きたくなっちゃいました。
今回発見した激安のあやしいレンタカー屋はガソリン空返しシステムなので、町外れですぐにスタンドへ入る。
タイにはない、先払い給油システムにまごつきながらもなんとか給油を済ませ、併設のコンビニに入ると・・・。
おぉー、タイでもなじみのあるこんな魚たちが水槽で飼われていた!

プラー・モー(キノボリウオ)。
マレー語ではなんていうんだろ?

カスープ(セバロウ)!
シクリッド系(?)の変な魚と同居中・・・・。

見にくいけど、プラーチョン(ハロワン)!
プレコと一緒に・・・。
幸い心配していた雨にはそれほど降られず、超スムーズな3時間程のドライブで、なんとか夕方明るいうちに現地に到着。
また来ちゃいました。
う〜ん、いい感じ。
釣れそう、30キロ!
日没まで2時間もないけど、とにかく出船だ!
久しぶり!また会ったな、モハメッド改め、ムハンマド(仮名)。
海外雷魚釣行記において、現地人ボートマンとの交流エピソードはかかせないよね。これはうちのツアーでも大事にしている点。
自分の餌釣り用ナマズも前回同様ちゃっかり持ってきていた。
まぁ今回は釣り時間が少ないため、いざとなったら使わしてもらうけどね。
マレーシア、というかここのダムの、このリゾートのエリアしか知らないけど、とにかく狙いはワンドの最奥部にある沢。
しかし普段は各ワンドで必ずといっていいほど発見できるトーマンの呼吸が、まったくな〜い。
やっぱり雨のせいで状況は悪いみたい。ムハンマドもテンポよくポイント移動してくれるが、行く沢、どれもが濁りまくって、呼吸は発見できない。
ブラインドでキャストしたディープダイバーのダッシュ&スローリトリーブで立ち木周りをゴリゴリ攻めるが無反応・・・。
「ユー(you)。ゴー(go)。」
ムハンマドはいつもぼくにこうつぶやいてポイント移動するが、5回ほど聞いた時点でまだノーバイト。呼吸すらない・・・。
そこでムハンマド、ボートをぶっ飛ばし一気に下流方面へ南下。
ものすごい風と波。振動がボート底から直撃。・・・け、ケツ痛てぇ!

20分は走っただろうか、辺りはもうフラッシュ無しでは手ぶれするくらいに薄暗い。
しかしさすがムハンマド、ボートを走らせたかいはあった。
明らかにこの辺り、水色がいい。
そしてとうとう呼吸発見!
いかにもこの湖らしい密集度で、しかも水面ステイ時間が長めの、いわゆる「おいしい呼吸」が連発。

タイのボートマンと違って、ほとんどオール移動しないけど(ワンド内5メートルでもエンジン移動・・・)、いまや信用できる相棒、ムハンマド。
この呼吸パターン、もらったな・・・。
と、ほくそ笑むが、なにしろ時間がない。

愛用のBaby-Cに目をやると、もうすぐ6時半だ。
目がものすご〜く悪いぼくにとって、イブニング呼吸はかなり不利である。
そして
プワッ・・・
いい感じの呼吸。
すかさずキャスト!
呼吸跡少し後ろにばっちり決まるが、着水直後のグリグリ巻きに反応はない。
う〜ん、バッチシのタイミングだったのになぁ・・・と後ろのムハンマドを意識して首を振りつつ巻き続けていた、ストーム・ディープサンダー11に
ゴンッ!
と同時にビューッとラインが出ていく。
きた〜!
しかもまたデカいんじゃないの〜!?
前回釣行時のフック伸びバラシが頭をよぎる。
魚の走る方向とロッド角度に過剰なほど神経質なやりとりをするが、ラインがズリズリ立ち木に擦れまくっているのが、この超低弾性アメリカ産マスキーロッドを通してもわかる。
しかしメインラインは30lbの太っといナイロン。値段は安いがめっぽう強いと、ブン・サムランの常連に教えてもらった、1000メートル巻き50バーツのスペシャルだ。
バレるのがとにかく怖かった、なんとも腰抜けなファイトの末、ボート際に寄せたトーマンは思った程デカくなかった。トーマンってシャドーより引き強いんじゃない?
それくらい引きから想像していた魚はデカかったのだが・・・。
しかしまぁいいサイズには違いない。
慎重にランディング、のはずが、で、でた〜!いざという時、ネットがない・・・。
忘れたの?ムハンマド・・・。
まぁこのパターンはタイでもよくあること。抜きあげは無理っぽいのでなんとかハンドランディングしてもらうしかない。
ゆっくり水面に誘導してきたトーマンの口元から伸びたスペシャルライン。
落ち着いた様子でラインをつかむムハンマド。
そしてトーマンの腹側から手を回し、思ったよりも上のほうの胸ヒレの下、人間でいうと脇の下を強く掴み、そのまま素早くかつ静かにボート底にトーマンを横たえるムハンマド。
その光景一部始終は、見事としか言いようがなく、もうすこし気持ちに余裕があればその瞬間を写真にとりたかった程の華麗さであった。
これがマレー式トーマン・ハンド・ランディング!?
かっこえーなぁ・・・。
こんどシャドーで真似しよう。ぼくはそう思った。

かっこいいルアーのくわえ方。
このルアー、浮力が弱いのと、フックアイが曲がりやすいことを除けば完全なる「箱買いルアー」なんだけれど、いかんせんタイで売っているのを見たことがない。ここマレーで買いだめするしかない。
もうこの一匹で完全に満足しちゃっているぼくに、ムハンマドはひきつづき投げろ、という。
もうあたりは薄暗いし、空はゴロゴロと雷が鳴り始め怪しい雰囲気だが、一般的タイ人のボートマンには見つけにくい粘りをマレー人に見せつけられて、がぜん「もう一匹ムード」が高まる。

そしてナマズの生餌をボート際の呼吸跡に垂らしていたムハンマドのロッドにバイト!
が、ジーッッとラインを引き出したかとおもうとスッとバレてしまった。
針についたままでボロボロになった餌のナマズを確認したところで雨が降り出し、ストップ・フィッシング。
リゾートからかなり遠くに来ている上にもう真っ暗。
マレーシア人って目はいいのだろうか?その驚異的読書量の少なさから、やたら目のいいタイ人たちであるが、マレー人ってコーランとか読んでんじゃないの?
少し不安・・・。
果たして、その心配はまったくの杞憂であった。
あの土砂降りと強風の暗闇の中、すばらしい暴走具合で帰還したムハンマド号。
立ち木激突の瞬間映像がぐるぐると頭の中を駆け巡った末の奇跡の帰還。
うん、やはり東南アジアの方々はみんなタフですね。尊敬します、その身体能力。
リゾートとは名ばかりの、とはいってもタイのいわゆる「釣りリゾート」に比べれば幾分マシな小部屋に飛び込み、びしょ濡れの服を着替える。

う〜ん、旅っぽくていいね、この感じ。
しかも満足の一匹を釣った後だけにその気分は格別。ツアーメイクを生業のひとつとしているぼくが言うのもなんだけど、旅はやっぱりひとりに限るね。

でも実はここ2段ベッド付。2人で泊まればかなりリーズナブル。
マレーはボート代高いし、気の会う仲間と2人旅っていうのもやっぱアリかな?

まぁある程度想像していたとはいえ、今日は食い物がこれしかないという・・・。
飛び込みだからか?まぁもともと「食欲」は薄いからこのメニュー自体は我慢できるけど、ふたを取ってしまってからお湯を入れないでほしかったなぁ。結果、固いままのビーフンをぬるくなったスープで掻き込むはめに。
商品名「Kua Teou」。クイティオなのか、やっぱり。

缶コーヒーは・・・・やっぱり甘かった。でもタイよりは若干マシかな?

タイと違って船外機型のエンジンが主流なのがマレーっぽい。

タイで言うハンヤオ・ボートエンジンは木材加工用なのか、より本来の姿に近い姿で働いてました。

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