☆3日目、最終日は豪華にバラボリ&ブンサムランをハシゴ。
朝の早いうちはこんな感じでけっこう釣れる。
ちなみに今回もっとも活躍したルアーはL社のワンダー。
しかし陽が上り、暑くなってくるとともにバイトは遠のき、まったく釣れる気がしなくなってきたので、ここは気分転換にと、岩澤さんも一昨年行ったことのある別の老舗バラボリに移動する。
そのバラボリは魚のサイズは小さいが、ハンパじゃない密度で魚が入っているので、リフレッシュには最適だろう、と考えていたのだが。
・・・・釣れない。
たま〜に、ごくたま〜にあるアタリもおそろしくショートバイトでちっともフッキングできない。
しかしとなりに陣取っている常連らしきタイ人グループは「爆釣」モード。魚のサイズはさっきまでいたバラボリの3分の1もないサイズだが、この歴然とした釣果の差はナニ!?
こういう状況に置かれて頭に血が昇らないのはホントの釣り人じゃないと思うし、落ち着いてる「ふり」をする釣り人なんてのもまた、ウソくさくて滑稽だ。
岩澤さんとボク(←ほとんど岩澤さんの彼女の竿を取っちゃったかんじ)は、頭の芯から熱くなって、キャストをする。
そしてタイ人グループの釣りは、バラボリの釣れないとき定番のスローな釣りとはかけはなれた、かなりスピーディーなもの。
ジグヘッドワームで、ブレードベイトで、スプーンで、とにかく釣る。
ボクはルアーから投げる場所から巻き速度、ロッド角、はてはスタンディング・フォームまで、とことんマネをしているのだが、釣れない・・・。
タイ人釣る。ニホン人釣れない。理由がわからない。どんどん頭に血が昇る。
そんな時、岩澤さんがとうとう釣った。しかもデカい。ここのバラボリのアベレージを考えると超超ランカーだ。
となりで爆っていたタイ人グループもさすがに注目している。
そう、岩澤さんは逆転勝ちしたのだ。
これは凄まじい充実感だろう、うれしいだろう、来てよかっただろう。
ボクも案内役として喜ばしい限りである。
しかしホントの釣り人であり、正直者でもあるボクは叫んでしまった。
「オレが釣るまで帰んないっ!!」
*岩澤さん、あんときはマジでくやしかったヨ。Y子さんとともに気を使わせちゃってゴメンね!
そして後ろ髪を引かれる思いで(それはボクだけか・・・)バラボリを後にし、再度メコン大ナマズとプロレスをしにブンサムランへ向かう岩澤さんたち。
さぁ泣いても笑っても最後のフィッシング イン タイランドである。
はりきっていこー!
が、しかし
いまいち釣れない。
釣れるのはサワイばっかし。
まわりのタイ人も釣れてない。
ただ隣のオジサン(社長風)だけは釣っている。
ひっきりなしに鳴る携帯電話。従えた数人の部下(?)。
「社長」は携帯片手にメコンと余裕の大ファイト。
何が違う?飛距離?たしかに「社長」のキャストはすごい。
その短いベイトロッドでなんでそんなに飛ぶの?
しかし岩澤さんもGTポッパーキャストの要領そのままに、全キャストではないにしても、その8割は十分「社長」の飛距離に達している。
「社長」グループは皆ワイシャツにスラックスである。そしてシャツの裾を、前半分はズボンの外に出し、後ろ半分はキチンと中に入れている。
ボクらを含めた他の釣れてない客との目立った違いといえば、そのあまりに釣り人らしくない風貌くらいである。
なぜ彼らだけがそんなに釣るのか?
そこでボクは在住4年目の全タイ語能力をフル動員してスパイ活動を始めた。
「エヘヘヘ〜。しゃ〜ちょ〜さ〜ん。さっきから隣でその腕前、拝見させてもらってますが、イヤ!すばらしい!
あなたこそが真のブンサム・マスター、アングラーズ・オブ・ザ・メコンですぞ!」
みたいなイメージの怪しいタイ語で話しかけ、仕掛けのウキ下などを聞いてみたが、ボクらとたいした違いは無い。
しかし社長の足元にある、見慣れた赤い液体の入った瓶をボクは見逃さなかった。
なんと社長はココナツミルクの代わりに、その○○○○を入れていたのだ!
これだ!これに違いない。社長のシークレット・ウエポン!
それから話は早かった。さすがタイの釣り人はおおらかである。
ましてや「社長」だ。気前もいい。わざわざニホンからきた釣り人が、最後にどうしてもデカいメコンを釣りたいのだと知った社長はその秘密の液体が半分ちかく入った大瓶をあっさりわけてくれた。
おまけにパンとの練り具合まで教授してくれるではないか!
ブンサム・マスター・・・・見かけこそ半出しワイシャツにスラックス。おまけに革靴だが、あなたこそが真の釣り人ですよ、社長!感謝!
そしてそれから快進撃がはじまった。
あたりはすっかり暗くなっている。もう残された時間はわずか。
きた〜!あれ?サワイだ。しかしポン!ポン!ポン!とサワイ3連発。
やぱり食いが違う?
そして、とうとう・・・・!
ジャ〜ン!!!
岩澤さん、念願のラスト・ビッグ・ブック。
これにて今回の岩澤さん&ヨシ子さんの釣掘ツアー終了!
2人の宿泊先であるシーロムエリアのホテルでお別れした後、近くにあるMBK傍のラブホ(?)に泊まった。
もちろん一人であるが、ここは安宿ながら駐車場完備、そしてなによりバスタブがあってお湯の出がすばらしくいい、という特徴があるので定宿になっている。
バスタブに熱いお湯をガンガンに張りどっぷり浸かる。さらに流しっぱなしにしたホットシャワーを浴びながら、ふ〜っとひと息・・・。
岩澤さん、ヨシ子さん、今年のタイは楽しかったですか?
ボクは楽しかったですよ。こちらこそありがとう、でした。

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