NHKスペシャルのスタジオ収録に参加された方から、詳細なリポートをいただきました。
ご本人のお許しをいただいたので、こちらに転載いたします。
文章が長いので3部に分けてアップしました。
「スタジオの大仏様」(画面を見た方は必ず分かります)wrote
今回の放送については、様々な方から様々な意見が寄せられています。
今回の番組が、医療再建に貢献したか?という管理人の問いに対する大多数の回答は、否でありました。
MJLはじめ複数の医療系ブログの書き込みを見て、公共情報インフラとしてのNHKの担う役目の大きさを考えると、
今後、二度とこのような“愚行”を繰り返させてはならないとあらためて決意を強くした次第です。
放映に際してカットされた場面や発言がどのようなものであったかが見えてくれば、
なぜカットされたのかその理由を推測する事が可能になり、
制作者がどのような目線・意図で医療崩壊から再生へのプロセスを描いているのか、
そこにどのような問題点があるのかが分かって来ると思います。
日曜日の2時間弱の放映を見終わって、12月13日収録当日、午後2時から午後8時までの6時間をかけて議論し、編集作業で最終版には残らなかった重要な発言や論点あるいはVTRの内容について会場から指摘された事項などを整理して以下に列記します。
次なる“愚行”を防ぐために、少しでもお役に立てれば幸いです。
まず全体の構成は3部からなっていました。
当日NHKの担当者から、収録直前に参加者に配布されたA4版1枚にまとめられたレジメから要点のみ記します。
◆オープニングVTR;拡大する“医師偏在”を乗り越え、医療をどう再建するのか
◇オープニングスタジオ:問題は“医師の偏在”
◎“医療崩壊”といわれる現状をどう考えるか?
◎26年ぶりに医師増員政策転換したことについて
◆VTR@必要な時、必要なところに医師がいない
〜拡大する“医師偏在”・東京編〜
●深刻化する診療科間の医師数の格差
●夜の医療を担う医師がいない(医師の昼夜偏在)
◇スタジオA;拡大する“医師偏在”の実態と背景
◎“医師の偏在”(診療科、地域、昼夜)をどう考えるか?
◎新医師臨床研修制度について
◆VTRA;開業の現状とその背景
●相次ぐ勤務医の開業について
●ドイツの開業規制
◇スタジオB;開業医の役割について
◎相次ぐ開業の背景をどう考えるか?
◎“開業の自由”をどう考えるか?
◎開業医の認定制度について
◎勤務医と開業医の役割分担について
◆VTRB;適正な医療体制をどのように実現するか?
●イギリスの計画的な医師配置
●適正な医療体制の実現に向けた奈良県の取り組み
スタジオC;適正な医師配置の実現に向けて
◎誰が医療のグランドデザインを描くのか?
◎医師の適正配置をどのように実現するか?
◎医療再建のために、今、何が必要か?

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