銀杏並木が輝くような黄色の葉々に変わっていた。
重なり合ったイチョウの葉がさまざまに異なった微妙な色合いを映して、日の光の中に揺れていた。
その見事さは思わずウッと息をのむほどだった。
でも・・・目は確かにこの微妙に異なった色を認識しているのだが、さて、言葉でその黄葉の織りなす美しい黄色をどれだけ言い表すことができるのかと考えると、難しい。
12色のクレヨンの色ぐらいしか色彩のヴォキャブラリーを持っていないものにとっては、結局ただ”黄色”とだけしか言えないのだと落胆した。
感じ、考え、思うことを、自分の言葉できちんとしかも生き生きと言いあらわすと言うことに怠惰になっているこの頃を思った。
極端に言えば、どんなことも「おもしろい」あるいは「つまンない」という二つの言葉で、すまそうと思えばそれですんでしまうのだが、それは自分にとっても相手にとっても決して幸せなことではない筈だ。
初冬・・・もっと本を読んで、じっくり人と会話して、言葉による連想の力、イメージを、豊かに連ねることを耕そう。

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