コンビニで梅雨空を眺めながら入道雲なんか想像してたら、中学生たちが制服で入ってきた。
雑誌を立ち読みしてたオレの耳に会話が入ってくる。
「○○君は?」
「救急車で運ばれた…」
オレと並んで立ち読みしていた仕事帰りのサラリーマン達数人が一斉に声の主の方へと顔を向けた。皆、目が点である。
コンビニの雑誌コーナーの注目を浴びてるのを知ってか知らずか、声の主の中学生が何食わぬ顔で会話を続けていた。
完全にサラリーマン達は今立ち読みしている雑誌より彼らの会話に耳を集中している。
そこにまたもう一人の中学生が店内に入ってきた。
一瞬、横一列に並んでいたオレを含めサラリーマン達の緊張が走る。
「○○君は?」
「霊柩車で運ばれた!」
サラリーマン…(待ってました!とばかりに)全員コケル。
中学生たちのあどけない笑いがコンビニ内に響いている。
外に出ると“ひぐらし”が鳴いていた。夏はすぐそこ…

0