業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その361 神か悪魔かS.T.A.L.K.E.R.編

2011/6/20 | 投稿者: hal

又々S.T.A.L.K.E.R.のお話し。

S.T.A.L.K.E.R.とは、ウクライナのGSCが開発したFPSゲームである。 よくRPG要素が多いと言われるが、私にはRPGの要素はあまり感じられず、それよりもADVの要素がかなり多いように思えた。

元々の原作はソビエト(当時)のストルガツキー兄弟の小説「ストーカー」(原題は路傍のピクニック)であり、後にタルコフスキーが映画化した。 原題は「願望機」である。
ゲームは小説とも映画とも殆ど関係なく、ストーリー的にも全く別物である。 但し映画のテーマである「願望機」は、ゲームでもかなり重要な役割を持っている。 このあたりは以前詳しく書いたので今回は省略する。


昨年の暮れから今年の春にかけて、約半年間S.T.A.L.K.E.R.ばかりプレイしてゾーンに入り浸っていた。 なんでこんなにS.T.A.L.K.E.R.が気に入ってしまったのか?

ゲームとしてみると随分と欠点の多いゲームである。 まずなによりバグの多さ。 「史上最大のバグゲーム」とか「バグの山」、「バグの嵐」などさんざんの言われようである。 海外の評でも史上3位のバグゲーという、タイトルホルダーである。

更にはゲームバランスが至って悪い。 特に第1作のSOC(Shadow of Chernoby)の、それも開始直後のミッションが非常に難しく、ここでなげてしまうユーザーも多かったようだ。 なにせピストル1丁で、ショットガンだのアサルトライフルだのを持っている敵と戦わなければならないのだ。

しかもこのピストル、初期設定のままだと非常に命中率が悪く、まず当たらない。 当たらないというより弾がまっすぐ飛ばないのだ。 従ってこれを持って敵の家に乗り込んでも、あっという間に瞬殺される。 

但しこのあたりは、先へ進むとより優れた武器が入手できるし、それまで待てなければ設定ファイルを改造してしまえばよい。 しかし始めてS.T.A.L.K.E.R.をプレイする人間に、そんなことを要求するのは無理難題というもの。

ユーザーインターフェイスも決してフレンドリーとは言えない。 ショップで売買するにも、これをまとめて幾つという、日本のRPG式の売買の方法はない。 全て一個ずつクリック・ドラッグしてやらなければならない。 弾など数が多いものはえらい苦労である。

難易度もかなり高い方だが、Half-Lifeのようなアクションの難しさはなく、主として銃撃戦での討ち死にが多い。 例外として、Priboi Storyではアイテム探索がかなり難しい。 HPにあるPDFを参照しないと無理かも知れない。

こう書いてくると、欠点ばかりでクソゲーじゃないかと思う人も多いだろう。 事実このS.T.A.L.K.E.R.は、一つ間違えば史上最高クラスのクソゲーになっていた可能性が高い。 ところがいかなる神の(或いは悪魔の)計らいか(余りにも間違いすぎたせいかもしれないが)、史上最高クラスの神ゲー(少なくとも私にとっては)になってしまった。


なぜこのような傑作が、片田舎といえば失礼だがウクライナの、それも全く名前の知れていなかったメーカーによって作られたのか? 確たる理由は私にもわからない。 しかし、その魅力の幾分かを書いて見たい。

まずリアルでありながらぶっとんだ世界感。 「ゾーン」と呼ばれるS.T.A.L.K.E.R.のゲーム世界は、チェルノブイリ原発事故の後、更なる異常が起こり、ブローアウトなどと呼ばれる変異(一種の放射線嵐?)などが頻繁に発生する。 又アーティファクトという希少で高価な産物が発生し、それらを目指す人々がここに集うようになった。 彼らはS.T.A.L.K.E.R.と呼ばれる・・・  ということになっている。

リアルさでいうと、いわゆるNPC、これがS.T.A.L.K.E.R.の世界では全ての人間に名前が付けられている。 CODでもDead Spaceでも、或いはF.E.A.R.やHalf-Lifeでも全ての登場人物に名前がつけられていることはない。 重要人物以外は省略されている方が普通である。

それがS.T.A.L.K.E.R.では一兵士に至るまで全て名前が付けられていて、しかもその生い立ちや経歴まで付与されている場合が多い。 およそ数百人或いは数千人にのぼる登場人物がその背景を持っているというのは凄いことだ。 

昔ドリームキャストで「シェンムー」というゲームがあったが、シェンムーもやはりNPCが精密に書き込まれていたと記憶しているが、このような例は滅多にないと思う。 これによりリアルさは非常に増大した。

しかもこれらの兵士達は、死ぬ時にはゲホゲホと咳き込み、「目が見えない 助けて・・・」とつぶやいて息絶える。 それに彼らの死体は他のエリアから戻っても、何時までも残っているのだ。 このあたり何か無情というものを感じる。


もう一つはその映像で、寒々とした北国の荒寥とした風景がゲームの内容にマッチしており、又チェルノブイリの炉心や研究所の地下迷路のメカメカしい描き込みなども、大いに楽しませてくれる。


三番目は詳細に設定された武器類その他のアイテム類だ。 一つの武器について1つの設定ファイルがあり、数百の項目が詳密に設定されている。 弾の初速(しかもサイレンサーを付けた場合とない場合に別れている!)や装弾数、威力・命中率その他ありとあらゆる項目がある。 これが数十種類ある武器の数だけ用意されているのだ。 大変な手間と思う。

これらの武器類はユーザーが自由に設定できるので、自分専用の武器を作ることも可能だ。 絵心のある人ならCGも作れば更に雰囲気は良くなるだろう。

尚、武器類だけでなく主人公やモンスターなども自由に設定変更ができるので、主人公をスーパーマンに仕立てたり、スーパーモンスターを作ったりするのも簡単である。


四番目はMODの多さで、これは間違いなく世界最大数クラスと思う。 理由は設定ファイルのほとんど全てがベタテキストのファイルで構成されているので、改造が容易ということからだろう。 

そのため、ストーリー全ては勿論主人公迄本家とは全く別のMODなどもあり、一粒で2度どころか4度も5度もおいしいのだ。 だから半年も毎日毎日プレイしたのよ〜。


S.T.A.L.K.E.R.の魅力は未だ未だあるが、あまりにも長くなったので今回はこれで・・・
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