業界最高年齢社長Halのゲーム日記 その120 西谷祥子編

2010/1/4 | 投稿者: Hal


侘びしくほの暗く暮れゆく新年の夕べ、ふと西谷祥子という漫画家のことを思い出した。

昔々の大昔、漫画を読んでいた頃はちばてつやや石森章太郎、望月三起也など耽読していたのだが、それがいつの頃からか漫画を読まなくなっていた。 理由はしごく単純で、漫画単行本の吹き出しの文字が小さく、読みづらくなったからだ。 DSをプレイしなくなったのと同じ理由ですな。

現在とは異なり、当時は大人が漫画、特に少女漫画を読むことには相当な抵抗感があり、書店で漫画を購入する時には大いに恥ずかしかったことを覚えている。

その頃の記憶のひとつに西谷祥子の漫画がある。

「りんごの並木道」、「マリールー」に続く「レモンとサクランボ」は、清新でビビッドな感触と、自身の学園生活を元にしたリアルな描写とストーリーとで、それまで読んだ少女漫画とは一線を画していた。 その後の「花びら日記」や「奈々子の青春」などでも、少年少女の微妙に揺れ動く心理描写の精緻さなどに惚れ込んだことも、記憶に残っている。

当時(19060年代)の少女漫画は、牧美也子や水野英子、わたなべまさこなどの全盛時代だった。 良く言えば夢のある、悪く言えば浮世離れしたお話しが多かったと記憶している。(水野英子は大分異なるが) その分西谷祥子のリアルな学生生活と少年少女達の描写は、非常に新鮮で魅力的であった。 

当時の西谷祥子は、私の中では清新な新進というイメージであり、現在「少女漫画の巨匠」などという表現が使われていると、かなりな違和感がある。

ご本人はちょっとばかり変わった方のようで、上京して漫画家修業をする前には、1年かけて美容師の資格を取ったとか。 用意周到というか忍耐強い、或いは意志が強いというべきなのか。 普通なら漫画家になるため東京へ出るとなれば、それだけで舞い上がってしまい、取るものもとりあえず飛び出して行く筈。 それを1年かけて生活のための資格を取ってからというのは、簡単そうに見えて実は凄いことだと思う。

しかも漫画家をやめてからは大学へ入る。 それも文学部日本文学科などならともかく、法学部法律学科である。 現在でも法学部の女子学生はそれ程多くないようで、まして当時は希だったのではないか。 このあたりの堅実さ質実剛健さと、初々しい少年少女達の描写とは、大分隔絶感がある。

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