今日は主人の命日。
これからお墓参りに息子達と行きます。
あの時のことを思い出す。
主人のガンが見つかってから、4ヶ月後にアッという間に他界してしまった。
主人が亡くなる迄通院してた私に、主人の親は「お葬式は?」と聞いてきた。
いくら14年前に別れたと言っても、子供の親だし私の最後の役目だと思った。
主人の身内はお葬式の口出しはうるさく言うけどお金は出さない。
でもこういう時に私の生き方を息子達に見せたかった。
人間として、身内としてちゃんとするべき事をする。
その姿を息子達に教えたかった。純粋な気持ちで遣り通すことを。
月に一度の父親と息子の『食事会』だけしていた、親子関係だったけど
お通夜の日、斎場が夜閉めるので帰らなければいけない、
父親に,なついてた長男がお父さんについてると言った。
すると次男も三男もお父さんと一緒にいると言った。
私は三人の息子を斎場に残し、一人家に帰ることにした。
父親と一緒の生活をしてこなかったのに、息子達の気持ちが嬉しかった。
親子で居る時間が最後だから・・・
長男はその日のうちにバイト先の塾に大学を辞めて働くと決めてきて
私に「お母さん、これからは僕が働いて大黒柱だからね」と言った。
お葬式の日、主人の身内が「喪主は誰にするの?」と言うので
「息子が喪主です」と。すると怒って
「子供に喪主なんて務まらない。恥をかくだけだ」と言う。
「長男は今年、20歳になったし、お父さんを一番好きだったから
この子が喪主になるのが一番いい」と言ったら
「じゃー弔辞はダメよ、それこそ恥をかくからね」
それで私は
「誰に恥をかくというの、この子が一番誰よりもお父さんが好きで
お父さんもこの子が好きで弔辞が涙で一言も言えなくても恥じゃないから」と
長男も「する」と言った。
「自分が言いたい事を言っていいよ。言わなくてもいい。誰の葬式でもない、
あんたのお父さんで我家のお葬式だからね」と言った。
長男はその意味を全部受け取り
「うん」と深く頷いた。
いよいよ、喪主の挨拶が・・・私も他の人も皆注目した。
長男はふかぶかと頭を下げ
「今日はお忙しい所、父の為にお越し頂いてありがとうございました。
僕の父は、人が大好きで病室はいつもお見舞いの人でいっぱいでした。
お花でいっぱいでした。
父は頑固で、痛いとか弱み一つでも見せる事は有りませんでした。
最後まで頑固で自分をつっぱり通した、そういう父が僕は大好きで、
そして尊敬しています。
皆さん、こういう父に最後まで付き合ってくださり、
真に有り難うございました。
今日は本当にありがとうございました」
これを聞いていた人達は涙を流しました。
私もあまりにも立派に挨拶をして自分の言葉で言ってくれた事、
ああ〜成長したな〜〜そういう涙でした。。。
聞いていた主人の友人達が私に
「こんなに立派な息子がいるのなら、これからは何の心配もいらないね」
そう言ってくれました。
私が弔辞を教えなくて良かった〜そしてやらなくて良かった。
こんなに心のこもった事は言えないから・・・(^v^ゞ
この日から息子達は変わった。
もう、何だかんだお父さんが居るからなんて甘い考えは無くなった。
いい時期だったと思う。その時期にも息子達にも
この息子を残してくれた主人にも感謝です。
そして関わる人達にも皆に感謝です。
ありがとう。。。
(あ、息子はちゃんと国立大学を出ました、学費免除になって
お母さんに迷惑をかけないと言ったその通りでしたね)\(^皿^ )>
長々とお読み頂きありがとうございました♪m(__)m