アルツハイマー治療薬 緑内障の進行抑制
日本人の緑内障の7割を占める「正常眼圧緑内障」の進行を、アルツハイマー病の治療薬で抑えることに、東京医科歯科大の研究グループが、動物実験で成功した。
緑内障による失明の予防などにつながる研究成果で、22日の米医学誌電子版に掲載される。
緑内障は、視神経が損傷し、視野が次第に狭くなる病気。日本人の失明の原因のトップで、国内の患者数は約400万人。眼球の圧力(眼圧)が高くなると発症するタイプと、正常眼圧で起こるタイプがある。
同大の田中光一教授(分子神経科学)らは、マウスの網膜に、視神経に光の情報を伝えるアミノ酸の一種、グルタミン酸が異常に蓄積すると、視神経が損傷することに着目。余分なグルタミン酸を排除する機能をなくすと、マウスは、人間と同じ正常眼圧の緑内障を起こすことがわかった。
このモデルマウスに、欧米で認可されているアルツハイマー病治療薬(メマンチン)を1日1回、1週間注射すると、何もしないマウスは網膜の視神経の細胞が20%失われたのに対し、注射したマウスは3%の損傷に抑えられた。
(2007年6月22日 読売新聞)
すみません、個人的なメモです。
仕事柄、アルツハイマーの薬の話についつい反応してしまうので・・・
それにしても、アルツハイマー型認知症の治療薬と緑内障との関係は少し意外ですが、どうやら前々から言われているようです。
ちなみにメマンチン塩酸塩はまだ日本国内では承認されていません。
全国的に治験が行われているところです。