荻原浩『神様からひと言』光文社(2002/10)
主人公佐倉涼平27歳。大手広告制作会社勤務を暴力沙汰で退職後、しばらくして広告宣伝のスペシャリストとしてタマちゃんラーメンで有名な珠川食品という会社に再就職。「会社に『人質』取られてますか? 9月12日付けで総務部お客様相談室へ異動。不本意な異動、でも辞められない。痛快、切なさを描いた、会社員物語。」(Amazon.co.jp)サラリーマンの哀歓と、恋人との喧嘩別れの真相をユーモラスに描く。
軽快な文体。
●「…もう少し安くせねば、な」「な」と言われても困る。
●お客様の声は、神様のひと言…この会社の社訓だ。社員はみな会社の恥だと思っているのだが、専務はそうではないらしい。
●…すぐそこにリンコがいた。口ひげをとり忘れている。涼平はそのひげを、そっとつまんではがす。そして、言った。ひと言だけ。「また、よろしくぅ」リンコがくしゃっと顔を歪ませる。それからビンタが飛んできた。
この文体こそ作家の魅力だ。これでぶっ飛ばして行く、最後まで。いいなぁ。
映画「明日の記憶」をみて原作を読みたくなり、図書館で予約した折に、同じ作家の作品で棚にあったのがこれ。
(作家プロフィール)
荻原浩(おぎわら ひろし、1956年6月30日-)、日本の小説家。埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒。広告制作会社勤務を経て、
オロロ畑でつかまえて(1997/12) 集英社 第10回小説すばる新人賞受賞
なかよし小鳩組(1998/10)集英社
ハードボイルド・エッグ (1999/10) 双葉社
噂(2001/02) 講談社
誘拐ラプソディー(2001/10) 双葉社
母恋旅烏 小学館文庫 (2002/03) 小学館
コールドゲーム(2002/09) 講談社
神様からひと言(2002/10) 光文社
メリーゴーランド(2004/07/01) 新潮社
僕たちの戦争(2004/08) 双葉社
明日の記憶(2004/10/20) 光文社 第2回本屋大賞(2位)第18回山本周五郎賞受賞
さよならバースディ(2005/07) 集英社
あの日にドライブ(2005/10/20) 光文社 第134回直木賞候補
ママの狙撃銃(2006/03) 双葉社
押入れのちよ(2006/05/19) 新潮社


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