アンソニー・ホプキンスが昨年のアカデミー賞の主演男優賞を獲った本作、ニューズウィークの映画評を読んで観たいと思っていたら、ネットフリックスで配信され始めた(しかも日本語吹替で)ので、晩飯食った後、寝床に入りながら観ました。
うーむ。
内容が内容だけになんの爽快感がないのは当たり前だけれども、でもやっぱり観て良かったなと思ったのは、認知症の当事者の頭の中が垣間見れたから。
その世界は荒唐無稽、というか、現実と記憶と勘違いと妄想が入り混じって、観客であるアタシ自身、映画がすべて終わるまで何がなんだか分からなかったのだけれど、当事者にとってはこの世の中はこう映じているのか、と。
そりゃ怖くもなるし、不安にもなるし、パニックにもなるわ。
そしてこの不可逆な物語に寄り添うのは、肉親だからこそ困難なことも多そうだなとも改めて。
姉や弟や母にも見てもらいたいけど、もしかしたらアタシは少々距離を置いてるからまだ観れたのかもしれないとも思ったりして。
しかし、自分がこんな状態になったら、どうすればいいのかしらね。
一言に殺してくれというのも違うような気がするし。

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