予算の季節到来。
目の回るような忙しさ(@_@)。
って自分で手を動かすというよりは、人に気分よく作業をしてもらうための環境作り、って感じだけど。
サポートというのもなかなか頭と気を遣う仕事です。
夜は憧れの
バリトンさんと飲み。
先日、大新聞にもインタビュー記事が載ったほどの新進気鋭のアーティストなのに、こんな平民に時間を割いていただけるとは、頭が下がります。
先日の演奏会のことなど、あれやこれやとお話をうかがっていたのですが、彼は音楽と向かい合う姿が本当に真剣。
work in progressというか、常に自分なりの課題を見つけ、それを超えようと努力してらっしゃるのですね。
僕らから見ると(聴くと)、完璧と言っていいほどの出来であっても、満足なさらない。
それも不貞腐れたり卑下したりというのではなく、驚くほど客観的に、事実は事実として、淡々と自分の音楽を評価し、次の打ち手を考えてらっしゃる。
プロだなぁ。
今日、特に印象に残った話は二つあって、一つは全ては音楽の流れの中にあるという話。
もう一つは自然に聴こえるために作為を凝らすという話。
ま、どちらも僕の「超訳」だけど。
自分の出番が終わったから、そこで音楽が終わるわけではなく、自分の出番は作品の流れの中で、必然として用意されているものであり、それまでの音楽の流れを無視するわけにはいかない。
また自分が歌い終えた後も音楽は続いていくのであり、音を出さないということも含めての作品であると。
沈黙の意味。沈黙でありながらステージ上に存在していることの意味。
レベルは違い過ぎるけれども、その「場」にいる限り、僕ももっと意識的に「耳」にならないといけないなと思いました。
そして技巧を凝らすこと。
すべての要素を一旦バラバラに分解し、分析し、再構築すること。
音楽であっても、演技であっても、はたまた料理であっても、結局優れた品質のものを再生産するには、このプロセスが必要なのだと、改めて思い至りました。天然ではいけない。
同行の連れも終電を逃してしまうほどの充実した時間でした。

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