真夜中の散歩をする男が居たという。
たった独りで歩くのさ。テクテクテク。
「足を踏み鳴らせ!」「腰を振れ!」「悪魔と踊れ!」なんてな事を独りでブツクサ言いながら歩くんだ、男は。ブツクサ叫びながら歩くんだ、男は。プライベートな時間を。スローなブギでね。迷彩模様のズボンを穿(は)きながら。兵士は歩くのさ。軍靴の響き。カッカッカッ。
照明弾が落ちてきた。スポットライトが降ってきた。
「さぁ、ステージだっ!ショォ〜タァ〜イムっ!」なんてね、それは、まるで米国映画。それは、まるでアメリカン・ムービー。「突撃突進っ!木端微塵っ!」なんてね、プライベート・ソルジャーが叫んだと思ったら、猛ダッシュ。もう猛ダッシュっ!シュッ!ハッ!
プライベート・ソルジャーは、したんだ。それはピンポン・ダッシュ。「暗闇が俺の味方さ、へっへっへっ!」なんてね、ヘップリこきながら走ったんだってさ、プラソルは。ぷぅ〜。でも気を付けな。真夜中は静かだぜ。音が響くぜ。エコーだぜ。リバーヴのつまみがフル・テンだぜ。PUっ〜ぷうっ〜プウッ〜!まるでフェンダー・トリプル・リバーヴ。
プラ・ソルが走った果ては?だって?そんな野暮な事、聞かないでおくれ、ハニー。えぇっ?なんだってぇっ?「俺はオンナじゃないぜっ!」ってかぁ?「ハニーと呼ぶとは何たることぞや」ってかぁ?じゃぁ言ってやる。おめぇはバニーだぁ。バニー・ガールだぁ。濁点付属だぁ。満足だろ。
プラ・ソルが走った果てはコンビニエンス・ストアー。走ったら疲れるでしょ?のど渇くでしょ?だから飲料。缶カクテル購入プラ・ソルの巻。カクテル名『シティ・カクテル』。
夜が明けてきそうだ。太陽が昇ってくるよ。西から昇った太陽が東へ沈む。ハンタイねぇ〜っ!
街中のペテン師が、太陽に矢を放ったらしい。放ったらしいんだ。「プラ・ソルも放ったか?」なんて事は知らない。知らないよ。だって照明弾だから。スポットライトだから。それがプラ・ソルの太陽だから。
『真夜中の太陽』って事さ、それは。
コッパミジンになろうっ!ドゥー・ザ・ブぅギぃッ!テっキぃ〜ラァっ!

《左》2006年発売、THE PRIVATESのアルバム『真夜中の太陽』。《右》1985年発売、THE PRIVATESのシングル『City Cocktail』。
昨日、11月12日、浜松のパンク・ロックンロール・バンドPREFAB(プレハブ)企画のイベント”HELLO HELLO HOW RAW Vol.24”にてザ・プライベーツを観た。プレハブのおかげで何度かプライベーツを観てる。今回はホントにヤラレタんだ。有名量販店にて購入可能な音源でも、俺は、なるべくGIG会場の物販もしくは、そのバンドのHPから直接購入をするようにしている。バンドの収入が多いはずだから、直購入の方が。そんで『真夜中の太陽』を物販購入。聴いてブッ飛んだ。メジャーに行く前の1STシングルが『シティ・カクテル』。1985年当時買ったもの。はっきり言うが、今のザ・プライベーツが最高。”プライベート”って ”個人的な”っつー意味だけだと思ってた。調べたらもう一個あった。”兵士”だってさ。ザ・プライベーツってネーミング”個人的な集まり”じゃなくって”兵士達”って意味だと思う。今度、Vo.&Gr.担当の延原さんに会ったら、そん事、聞いてみたいなぁ。

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