はじめに:サンハウス再結成ツアー、5/15@大阪BIGCATについて記します。文中、当日の演奏曲名が表記される事をご了承下さいませ。
「さぁ、出かけるぜ!」つってJR高塚駅へ。衣装は大切さ。Tシャツはスタックス・ロゴの白黒デザインのやつに決めた。だって今日はサンハウスのGIGなんだぜ。
駅までの道すがら、庭の植木におばあちゃんが水を撒いてる「おばあちゃん、おはよー」「おばよー」「俺たちこれから大阪へ行くんだよ。大好きなサンハウスのギグがあるんだよ」「ほぉ〜ドーデンボジに飛び込むんじゃぁないよ」おばあちゃんはサンハウスを知ってないらしく。道頓堀の言い方を間違えているらしく。
こだま号に酒類を数本持参で乗車。発車。気付いたんだが関東方面の東側へ向かうよりも近畿方面の西側へ向かう列車の方が車内から眺める景色が素敵だと思う。京都駅に近づくと左側に五重塔が見えた。瞬間「そうだ京都行こう」って思ったけど取りやめた。だって今日はサンハウスが大阪でギグするんだぜ!俺たちは大阪へ行かなきゃならないんだ。さらば京都。また会う日まで。
新大阪駅に到着。びつくりしたのが改札口を出る前の駅構内の時点でいろんなお店がひしめき合ってるって事。こんな駅初めてさ。改札を抜けるとそのまま地下鉄でライブ会場及び予約したホテルが在る心斎橋へ。レコ屋めぐり計3軒「大阪は安い」ってイメージが以前訪れた時にあったんだけど今回は店によってまちまちだった。今回はJAZZとR&Bをちまちま購入。まちまちでちまちま。パンク関連は高く、黒人関連は安かったんだ。ホテルへチェックイン。そしてライブハウス・BIGCATへ。
入場すると高年齢層ばっか。わかっちゃいたがやっぱりそう。「あれれ?」って思ったらザ・プライベーツの皆様が全員おられました。なんでも前日に大阪でギグしてたとの事。開演時間が近づいてきた。高年齢層の血圧も上がってきたみたいだぜ!?
♪ギャギャ ギャギャ ギャギャ ギャっギャっ♪始まった『キングスネークブルース』だ。曇り空から光りが差し込むようなトーンの篠山さんのギター。そして雲間から切れ込むような鮎川さんの稲妻ギター。イナズマがBIGCATの大地に突き刺さる。お?揺れている・・・俺は小学生時代に避難訓練で「地震が来たら机の下にモグリなさい」って教えられてきたんで、あわててモグロウとしたがそんな場合ではない。だってサンハウスのギグなんだぜ。ステージを観ると奈良さんのぶっといベースと鬼平さんの地響きドラムではないか!揺れの原因はこれだったのさ!♪おれのかーらだはくろくてながい♪あの曇り空からカミナリ様が唄ってるような声だぜ。菊さんが唄い始めたのさ。そしてこの時点で俺は17歳に戻った気がした。高校三年生の夏休みに小遣いでサンハウスの1st“有頂天”と2nd“仁輪加”を同時に買った、あの日にさ。だって俺のサンハウスが演奏してんだぜ!言っとくがキミのサンハウスよりも俺のサンハウスの方がスゴイぜ。キミは言うだろう「お前のサンハウスよりも俺のサンハウスの方が凄いぜ」。そうさ、思い入れなんてそんなもんなんだ。自分が100%なのさ。俺の事を夢想家と呼ぶのかい?でもいいだろ。キミだって同んなじはず。みんながそう思えば世界はひとつになるのさ。ジョンだって唄ってるぜ。まるでそんな形でライブは進んでいった。みんながそれぞれのサンハウスへの想いを客席からステージへ向けて放出していたんだ。
「久しぶりの曲を演ります」って菊さんが言って始まった曲は『雨』。この曲はおそらく今まで数回あったサンハウスの再結成ギグん中でも一回も演ってなかったんじゃないかな?そして俺はこの曲が大好きで。好きさ余って4年ぐらい前にジライヤと初めてルクレチアでタイバンさせてもらった時にも「菊さんに向けてこの曲演るぜ」つってカバーしたぐらいさ。「菊さんはスゴく喜んでいた」って後日談で教えてもらい感無量だったんだよ。そんな思い入れがこもった曲をステージから投げ入れてくれた、俺のハートのど真ん中へ。ロックンロールの真最中って事さ。
2回のアンコールを演ってギグは終了した。そしてアマチュアながらもバンドで曲を作ってギターを弾きながら歌を唄ってる俺がバンドマンとして感じた事はサンハウスの持つ圧倒的な演奏力の高さ。そして曲のバラエティの広さとそれぞれがすべてすごい水準で作られているって事だった。そしてその30年以上前に発表した楽曲を思い出的なニュアンスで演るってのとは違う次元だったんだ。
それはザ・スリックスの曲を俺は60歳過ぎても演れるのか?って自問に直結するんだ。
ライブハウスを後にするとふたりで打上げと称して居酒屋へ。めちゃくちゃ安い居酒屋で。メニューとか店員の応対とか店内装飾とかグーで。ポイントカードを退店時にもらった。5回行けば揚げパンが1個もらえるんだって。大阪の居酒屋なんて次、いつ行くんだい?浜松在住の俺が。そんな事知らないよ。だけど俺はポイントカードを帰宅してから自分の机の引き出しにしまったんだ。お気に入りに登録みたいなもんさ。高校三年生ん時にお気に入りに登録したバンドのライブを20年以上経ってから観て感動するような男さ、俺は。半兵ヱ、また行くぜ!
俺たちの退店時は閉店時だった。半兵ヱの店内はこんな感じ。

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