昨年8月頃突如として浜松近郊で発売された炭酸飲料水がありました。
私の青春の象徴。象徴炭酸飲料水のペットボトル版がコンビニエンスに並べられたのです。複数のコンビニエンスで。そのドリンクは著名ですが品薄。有名なのに肝心なモノがイマイチ。そんなモノが近場で見つかったんですから私は大歓喜。しかしそれも束の間の輝き。まるで6月終わり頃のホタルの微光。それは数週間のうちに姿を消しました。コンビニエンス・清涼飲料水棚から。
資本主義。消費社会。喰うか喰われるか。やったもん勝ち。ポピュラリティってのは一部の熱狂的信者だけでは成しえないのです。
そしてその私にとっての“青春の象徴ドリンク”のような“クセモノ”はクセがあればあるほど、偏屈であればあるほど、残るのです。マイノリティは机の下で拳を握る。
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果てしなく続く海岸線に打ち上げられた流木があったとします。その流木は朽ち果てているんだけど、ボロボロなの。なぜボロボロなのか?って言うと、ただ海塩水に浸食され続けてボロなのではなく、たとえば、もしかして、確実に、新種の海水魚かなんかがその沖合いで発育してるからなのです。
すごいんだぁ〜この新顔新種が。体長は30センチメートル前後なんだけどなにがすごいのか?って言うと小魚とか海中のプランクトンとかを食糧として食べてるんじゃぁなくって、そんじゃぁ何を食べてるのかって言うと、これが流木なんですよ。海に漂う木材を食してる。
新顔のその魚は日本語で表現するところの、とりわけ最近の若者が表現するところの「チョーんめぇ〜〜!」なんて意味合いの感嘆詞を、もちろんお魚言葉で、そのちっちゃなお口から吐き出しながら食べるのです、流木を。
器用ですね、魚のくせに。おしゃべりしながら食べるなんてまったくもって器用。そぉとしか言いようがありません、でしょ?でも当然かも。だって彼は新種なんですもの。
資本主義。消費社会。喰うか喰われるか。やったもん勝ち。
そして流木は打ち上げられました、砂浜に。波はとても大きな力。従うしかありません。きっとこの星・地球の心臓って、とってもとっても大きくって、その鼓動が波を起こしているんではないかしら?定期的でときおり不定期になる鼓動。地球自身のストレス発散みたいなものが、もしかして地震なのかも。
浜に打ち上げられた朽ち果てたその流木の入りくんだ凹み部分を覗いてみます。
なにやらベタベタしています。おそるおそる右手中指でタッチします。匂いを嗅ぎますと甘〜い匂い。なんと樹液ではありませんか。ふと気付くと上空で「ぶぉ〜ん、ぶぉ〜ん」というモーターがイカれちまった昭和40年代製の扇風機みたいな音が鳴っています。解かりました。これはおそらく羽音です。空を見上げながらよ〜く見るとカブトムシが飛んでいました。そして樹液にチュ〜。昭和50年代に全盛を迎えたアイドル主演の3流青春映画のラブ・シーンみたいにチュ〜。芸能雑誌が騒ぎ出します「アイドル○○○!衝撃!キス・シーン!」って。なんたってあいつ等はネタに飢えている小動物なんですから。アイドルのキス・シーンなんて格好のアイテムです。そんな映画の中のキス・シーンみたいな小さな火種は誰かがパタパタ扇いでいて、知らぬ間にもう後へ下がれない状況に拡がっているんです。火が拡大。そして1年後には、すっぽんぽん。フル・ヌード御開帳っ!ヤッホーっ!・・・失礼しました。
資本主義。消費社会。喰うか喰われるか。やったもん勝ち。一部の熱狂的信者だけで成しえたポピュラリティ?
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流木&カブトムシの話、これは、ありそうでありえない話です。仮想空話。アイドル主演映画の話、これは数々の実在する芸能ネタが立証してるはずです。
そしてありえなさそうでありえる話もあるのです。
昨年8月頃突如として浜松近郊で発売された炭酸飲料水がありました。
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一週間前です。私は私の両の目ん玉を疑いました。通称:マイ目ん玉疑惑です。私の青春の象徴を発見したのであります!
頭をよぎります「なんで、こんなとこにあるよ〜?」みたいな。「だけんど商品名が商品名だし、この場所ならありえるよね」みたいな。病院内にあるコンビニエンスを模した売店の清涼飲料水棚に見つけた私の青春の象徴。
その名は《ドクター・ペッパー》
邦価 \147をレジスターのオバちゃんに支払うと私はマイ・ベッドのある病棟に向けてステップ踏みながら歩き始めたんだ。
1972年発表、JANIS JOPLINのライブ・テイク集『JOPLIN IN CONCERT』。B面3曲目に“SUMMERTIME”収録。
2000年発表、GREEN DAYのアルバム『WARNING』。B面5曲目に“MINORITY”収録。
わっかるかなぁ〜わっかんねぇだろぉなぁ〜俺の気持ち。

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