1勝1敗で迎えた竜王戦挑戦者決定戦第3局が先程終了した。
先手番の久保二冠王得意の石田流三間飛車に対し、後手番の丸山九段の左美濃という実戦例の多い展開になった。
私は先手番で石田流三間飛車を指すことが多いが、相手に左美濃を指された経験も多く、過去に同様の局面に何度かなったことがある(第1図)。
(第1図)
久保二冠王は(第1図)以下、4五銀、2三銀、6五歩、同歩、7四歩、同歩と仕掛けた(第2図)。
(第2図)
(第2図)で、私は5四銀、同銀、7四飛と指したことがあるが、あまりうまくいかなかった経験がある。
久保二冠王は、(第2図)で5六飛と指し、以下6六歩、同飛、同角、同角、3三桂、1五歩と進んだ。
この1五歩が素晴らしく、振り飛車がペースを握ったように思ったが、その後の丸山九段の受けが冷静で難しい局面が続いた。
特に、66手目の4三金寄、72手目の2一桂、74手目の4二銀などが丸山九段らしく冷静で、振り飛車がやや勝ちにくい流れになっているように感じた。
結局丸山九段が勝ち、竜王戦の挑戦権を得た。
渡辺竜王との七番勝負は楽しみである。
特に、角換わりの将棋を期待している。

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