羽生棋聖の1勝で迎えた第2局だったが、千日手指し直しとなった。
指し直し局は200手を超える大熱戦だった。
相穴熊でお互いの玉が遠く、優劣不明の終盤が長々と続いた。
どこが急所なのか分かりにくい局面が続いたが、130手を過ぎた辺りでようやく深浦玉が見えてきた。
しかし、その後も羽生棋聖がやや良さそうなものの難解な局面が続き、最後までどちらが勝ちか分からなかった。
結局、羽生棋聖が勝ちタイトル防衛に王手を掛けた。
先日、羽生棋聖は名人を奪取されたが、調子を落としているとは思えない。
実際、王位戦の挑戦者にもなっている。
名人戦では挑戦者の森内九段も強く、勝ち負けは紙一重だったと思う。
なお、千日手指し直し局で羽生棋聖は角交換四間飛車を用いたが、これには少し驚いた。
私は、角交換四間飛車はあまり有力な戦法とは思えないのである。
藤井九段もよく指しているが、居飛車に最善を尽くされると振り飛車が少し辛いのではないかと考えている。

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