図の局面は、初手より、▲7六歩、△3二飛、▲2六歩、△6二玉、▲2五歩、△3四歩、▲2二角成、△同銀、▲6五角、△7四角、▲4三角成、△4七角成、▲4八飛、△同馬、▲同金、△4五飛、▲6五角、△3一銀と進んだものである。
従来は、13手目の▲4八飛に対して△4六歩と指していたが(長岡五段の書籍にはその後の展開が詳細に書かれている)、▲3八銀、△5七馬、▲5八飛という手順が糸谷五段によって発見され、どうも先手が有利らしいのだ。
その後、13手目の▲4八飛に対して△同馬とすぐに飛車を取る順が指されるようになり、図の局面を迎えることになる。
なお、青野−戸辺戦では、図の局面で青野九段は▲7七桂と指している(△5五角の筋を警戒しつつ6五の角にひもをつけたのだと思う)。
▲7七桂以下、△7二銀、▲7八銀、△6四歩、▲3二馬、△同銀、▲5六角、△2五飛と進み、後手の戸辺六段が有利になっている。
▲7七桂以外にも図の局面ではいろいろな指し手があり、最善手が何なのか分からないが、有力な手は▲2四歩、▲3六歩、▲4四歩あたりか?
▲2四歩なら、△同歩、▲2二歩、△同飛、▲2一馬、△同飛、▲同角成、△3三角か?
▲3六歩なら、△4三飛、▲同角成、△5五角か?
▲4四歩なら、△7二銀、▲3六歩、△4二歩、▲3二馬、△同銀か?
いずれの変化においても、振り飛車側も十分戦えそうな気がするがいかがなものだろうか。

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