2月4日に12回戦が行われた。
B級1組では格の違いを見せつけぶっちぎりの昇級を決めていた佐藤九段と、残念ながら降級が決まっていた豊川七段の対局があったが、豊川七段が勝った。
この対局は両者にとって消化試合に近いものであり、特に降級が決まっている豊川七段にとってはやる気の起きにくいものだと思ったが、そのような状況の中で佐藤九段に勝ったことは素晴らしいことだと思った。
降級が決まっても最後まで全力で戦い抜くという心は、何も将棋に限った話ではない。
同じような心は実生活にも通ずる話であり、生きていくためにはとても大事なことである。
豊川七段には、是非B級1組に復帰し活躍してもらいたいと思う。
40代になって連続昇級した程の実力の持ち主なのだから、B級1組復帰は十分実現可能と信じている。
ところで、もう一人の昇級争いは完全に2人にしぼられた。
屋敷九段と松尾七段の直接対決が最終戦にあり、勝った方がA級昇級だ。
また、降級争いは中田八段と杉本七段の2人にしぼられた。
中田八段については、私は今期の順位戦が始まる前、深浦九段とともに昇級候補の一人と考えていたが、厳しい状況となった。
5勝6敗で降級の目があるのだから、A級と同様混戦模様といえる。
なお、序盤で苦戦した深浦九段がいつの間にか4位につけている。
今期は昇級の可能性がないが、来期は昇級最有力候補になるだろう。

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