


ある…母のなげき
お見舞いに きょうも来てくれたのに……
早く 帰んなよ!!
………と言ってみたり…
ぶきっちょな手で差し出した カーネーションを
よけいなもん 要らないよ!!
…………と 言ってみたり…
母の好物を持って来てくれても
持って 帰れよ!!
………と 言ってしまって
次から次ぎへと
勝手に飛び出してしまった
悲しい言葉を
拾い集められなく
母は心が……キリキリ泣いた
悲しさと 申し訳なさで
眠れない夜
うなだれて帰った息子に
明日は
ごめんな………と
謝ろうと 思った

私は その年老いたお母さんの横で 涙していました
毎日、仕事帰りに作業着のまま訪ねて来る50代半ばの息子さんが
肩をうなだれて寂しげに
うつむいて帰ってゆく姿が 目に焼き付いて離れませんでした
ずっと
息子さんのうなだれた姿に涙していました

……どうか みんな幸せになりますように
と祈りながら。
でも そのお母さんは
偉かっのです
泣きながら私に
……きょうは 息子に
悪い事をしちゃった
だから 明日あやまろうと思うんだ、、と語ってくれました
すごーく嬉しかったですよ
神様は願いを聞いてくれると感じましたよ。
どんな小さな空間に居ても人々の人生ドラマがありますね

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