前回の洪水は4年前。ちょうどぼくがブンボラペッ湖畔に移住するタイミングとばっちり重なっていた。
移住する前、日本から釣りに来ていた時に見た夢のようなロケーション、ウィードやハスが湖面全体に密生したアジアンチックな楽園の雰囲気。
その構成要素である植物たちが急な増水でほとんど死んでしまい、湖面の風景が変わってしまった。
ポイントが消え、魚は深場に。バイトを取るのも難しくなった・・・。(ような気がした)そしてやっぱり洪水は釣り場にとって悪影響だと思った。
当時ブンボラに案内した釣り人の方々には、「今年は洪水のせいでイマイチ調子が悪い」と吹いてまわっていた。
しかしこの4年のブンボラの状況の流れを見てどうだ!?
釣果、というかシャドーの魚影自体が洪水の年から、目に見えるように尻下がりになっていってしまっている。
で、このつらく(?)厳しく(?)長かった4年間で判ったこと!
定期的な大洪水発生で、産卵エリアの大拡張、産卵活動の活性化、床上浸水で漁師の低活性化、プラス川からの資源供給がないと、閉鎖水域であるブンボラペッの魚類資源自給力は、職漁ぎょ獲の需要に追いつかないのだ!
去年は全国的な渇水で、ブンボラどころかタイ全土、どこへ行ってもキツかった。
タイのシャドーは絶滅間近かと思った。
今年に入ってからは去年の反動か、どのダムも満水状態。そこらじゅうで好調の報をききだした。
ただブンボラだけには、はるばる日本からお客さんを連れてこれるパワーを感じられなかった。
思い入れが強く、またホームであるだけに釣果的に失敗するわけには、絶対にいかないというプレッシャー、恐怖心に負けていたというのも、正直あった。
タイ生活4年間で判ったことがもうひとつある。このタイという国で未来予想図を描くことの難しさとバカバカしさ。
そんなものを夢想している暇があったら、タイ人並の「その場しのぎパワー」を身につけろ!それこそがこの国で生き残る、もっとも有効な力。決して負けない強い力をボクはひとつだけ持つべきなのだ・・・と。
そして、ここ1,2年、特に今年は、その教訓に沿って、あっちの釣り場へフラフラ、こっちの釣り場へフラフラして、家の窓からすら見える、身近な身近な「ブンボラペッ」という、巨大な釣り場を完全に忘れ去っていた。
しかし!
ここに来て神様は、いや仏様はとんでもないプレゼントをくれようとしている!
あぁ前置きが長すぎて、おまけに要点がとびまくって、ナニがなんだか自分でも分からなくなりかけていたが・・・・
大洪水
バンザイ!
ナン川との合体
バンザイ!
ブンボラ復活前夜だぁ〜!!
で、とりあえず10月1日朝8時半の時点での、ナン川の水位はこれ↓
ウチに来たことのある人しかピンとこないかな?
一応、ウチの北側は

こんなかんじ。
南側は

こんなかんじ。
上から見ると

ナン川、いいかんじで拡張していってます。
そして東側、ブンボラペッのほうに目をやると

掘ったもん勝ちの無許可で作られた無数の養殖池はすでにブンボラと一体化。
あと少し、あと少しガンバレば線路のみを残して、ナン川と合体です。
次はちょっと内輪ネタですが、
ささきさん、

ささきさんに噛み付いたイヌの棲家は水中へ・・・。
ヤツの姿はどこにもありませんでした。どこへ避難したのでしょう?
と、ここで
てめぇ、家が浸水して困っている人たちの気持ちを考えろ!
災害をよろこぶんじゃねぇ!
といった類(たぐい)の声が聞こえてきそうですが、
そんなこと気にしていたら、この国ではやっていけません。
なにしろ「小乗仏教」の国です。信じるもの
本人のみ、救われるのです。
しかし実際、水から逃げてきた、アリ(複数種)を中心としたムシ、ヘビ、トカゲの類が、「蜘蛛の糸」にすがるかのように、家内にどんどん集まってくるのには困ってます。
まぁ、そろそろ駐車場は危険区域入りだし、ナン川沿いの玄関前スペースの土は高く買ったものだけど流されちゃうだろうし、外周塀のコンクリートは水を通し、家の土台の土は例の濡れると実態をなくす粘土系なのでヘタすりゃ家が傾く(?)心配もあるし、当然洪水後の補修費はけっこうかかって、また金が無くなるだろうから、笑っていられるのも今だけだろうけど、ようはそれだけブンボラ復活を望んでるってこと!
でも実はそんな「未来」の心配をするボクよりも、自分ちの庭をボートで移動するオヤジや、屋根からダイブしてバカ騒ぎしているガキ共のほうがいい顔で笑っていたりするのが若干くやしかったりする・・・。

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