今回の南部スラタニ県遠征は、タイ釣行3度目の清水先生。
どこもかしこも渇水状態の今年のタイ。ここ南部ダムも例外ではなく、水位はまったく上がらず、6月頭の前回別ツアー時よりさらに減水しているという有様。
岸際生命感ゼロ、ウィード腐りかけ、呼吸エリア一箇所張り付きの前回より、さらに厳しい状況なのは容易に想像がつくため、今回はいつも行く最上流部とは違う、やや下流域のエリアを釣ってみることにしました。
少しでも、この異常低水位の影響が少ないことを期待して、初めて泊まる下流域の宿に到着するも・・・。
岸際一帯に残っているウィードは、やはり、
どよ〜ん、と腐りかけ・・・。やはり甘くは無さそうだ、今回も。
というわけで、7月31日から8月3日にかけて、南部チャオランダムに行ってきたわけですが、基本、連日修行状態。
このエリアには魚のかたまる「呼吸撃ち」ポイントはなく、メインの釣り方はウィードエッジに点在して付くシャドーをディープクランクなどの潜るルアーでひたすら探していくという、非常に疲れるものでした。
まずはこの修行釣法を根気よくやり通した清水先生に、「
よくがんばりました」と、小学校時代を思い出しつつ、はんこを押してさしあげたいところです。
とまぁ、だいたいこんな概況の中、今日のブログの主テーマである、この魚が釣れました。
到着日の午後出船30分後、いきなりの前回前々回シャドー釣行リベンジのナイスフィッシュ。おまけにヒットルアーは自作ハンドメイドのオリジナルミノー!
運良く稚魚ボール、見つけたのね。
これを見ているほぼ全員がそう思ったと想像しますが、ちがうかな?
そりゃそうだ、どこからどうみてもバリバリのママカラー。
虹色雷魚である。
稚魚ボール撃ちという釣り方がタイ人以外の外国人にまでフツーの、かつ大型個体を効率的に狙える「唯一」の釣り方と認識されかねない状況になりつつある現在、あえて今、大いなる疑問を投げかけてみたいひねくれモノの僕は、皮肉を込めてこう呼ぶことにしているわけですが、問題はこの清水先生の魚がボール撃ちで釣ったものではないところなのです。
先に述べたようにウィードのエッジ、ななめ前45度にキャストして巻いていた、清水さんオリジナルミノーに向かって、このグリーンの美しい魚はウィードの中から突進してきて、ちょうどボートとウィードの中間点くらいで食いつきました。
ここ数年の悔しさふっとぶ、いきなりのナイス・リベンジ・フィッシュに、清水さんもぼくも大喜び。
そしてその魚体を見て、周囲を見回す、が、ボールはない。
魚が飛び出してきたウィードの周辺を探すもネストらしいものはない。
ここは釣りだけOKの特別禁漁区。ボールすくいは当然いない。
ペアリング〜ネスト作り・・・・・・・真っ黒
産卵後(孵化前から)・・・・・・・・グリーンのいわゆるママカラー
という体色変化の定義は、ただの勝手な決めつけである可能性を感じた。
体色変化に要する時間や個体差などを考えれば、まったく謎は多いのだけど、ネスト以前のプリ魚で、またさらにアフター育児の子離れ後に、この婚姻威嚇カラーの魚が存在するとするなら、「虹色雷魚=ボール撃ち」という写真証拠の公式は崩れ、問題提起したいっ子ちゃんである、今のぼくは少し困ったりもしてしまうのである。
まぁあからさまな保護魚狙いをせずとも、この美しい虹色カラーを釣ることができれば、それはそれで悪くはないことなのかもしれないが、また同時に、この体色変化のあいまいさを利用する「嘘つきの偽善釣り師」が出てくるのはそうとう気分が悪いことだという危惧も捨てきれない最近のぼくです。
どう?やっぱ、ひねくれてる?
ちなみにこの記事は、清水さんの手作りミノーによる思い出に残るナイスフィッシュをブログアップはしたいものの、ボール撃ちじゃん、と言われるのは今の僕のプライドが許さないというところでの、葛藤の末の手口でもあります。悪しからず・・・。

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