
釣り場に到着した日こそカンカン照りの1日だったが、やはりここは南部。基本的に雨が多い。ただ幸いなことに今回は夕方〜深夜にかけて豪雨になり、朝にはあがっているというパターンが多かった。

そして翌朝の上流部、辺りはこういった流木系の吹き溜りがあちこちにできる。

すでに5回目の訪タイである「シャドーマン」のHiroさんだが、日本では「バサー」でもある。この手のポイントを放っておくわけにはいかないらしい。
さすがに「ラバジ」とはいかないが、ペラルアーをそのまま木屑の中にブチ込んで、チョコチョコ。もしくは枝に引っ掛けてちょうちん釣りでチョンチョン。
「まぁ食ってこないだろーな」
その時ぼくは正直そう思っていた(Hiroさん、ゴメン・・・)
が、いつものようにぼくは何にも言わない。
基本的に人の(友人、お客さんなど)釣りにとやかく口を出さないのがぼくの主義。それが仕事だろ?とか言われそうだが、実際そうやって好き勝手やってくれたお客さんが発見した、意外かつ強力な新パターンはいくつもあるし、相手が自然の魚である限り「絶対」はない。なにより隣で知ったかオヤジにグダグダいわれながらする「釣り」が楽しいはずがない。
まぁ時には核心的な部分での口出しにすら躊躇してしまい、その結果釣果が思わしくなかったりすることがあり、まだまだ修行中の身ではあるが、やはり横からなんだかんだ指示されながらは釣りをしたくない、と少なくともぼく自身はそう思う。
ただしタイ人ボートマンなど、現地人の口出しは別。
あまりに自我=自意識的なものを感じさせない、過去の実績至上主義な彼らのアドバイスは、シンプルでまた微笑ましく、一見バカバカしくも本質をついていたりすることが多く、素直に聞くようにしている。またお客さんにも一度はそのアドバイスを受け入れるように促すし、もっといえば稀にいる、現地人アドバイスを見下したように無視する「腕自慢」なお方には、絶対海外でいい釣りはできない。というか、ぼくはそういう人間が単に嫌いなので、そういう輩に海外でいい釣りをされたくないのだ(笑)
ちょっと話がぼくの自意識的な部分にそれてしまったが、このちょうちんチョンチョン、実は釣れるのでした。
バッカ〜ン!!
とまずは、はじける捕食音で食ってきたのはカスープ。
そして同じポイントでもう一度ちょうちん
チョン、チョン・・・・
・・・もわ〜ん
バフォ〜ッ!
と低音の効いた、日本のライギョっぽい捕食音で食ってきたのは「プラーチョン・カールワン」。タイでは南部にしか生息しない、タイ中央部に住むタイ人、ましてや日本人にとってはかなりのレア種である。
「こりゃフロッグ持ってきたらよかったなぁ〜!」
2人してフロッグの釣りを視野に入れてなかったことを悔いたのでした。
10分の間に同ポイントで2種2匹。この「実績」はボートマンの脳裏に刻み込まれたことだろう。
ちょうちん釣り、そしてHiroさん、おそるべし。
そしてこの吹き溜りパターンで他に釣れたのは最終日の朝(25日)に釣れたこれ。

嬉し〜!個人的に初魚種。ついにプラー・カソン、アーモンドスネークヘッドを釣ったぞ!
こちら「ちょうちん」ではなかったものの、シャッドテールワームのオフセットリグを吹き溜まりでフロッグ的に使った、もわ〜ん、そしてバフッ、の非常に日本ライギョっぽい釣り方。
木屑の「揺れ」はまさにライギョ釣りにおける「浮き草」のそれ。
まぁ強いて言えばこれでシャドーが釣れてくれていれば斬新なニューパターン間違いなしだったのだが、それでも宿泊小屋の裏にあった吹き溜まりで同じくオフセットワームを使いオカッパリ中、「バゴッ!」とシャドーらしき魚が(フッキングミスでアワセと同時にジャンプして逃げていったため姿が見えた)食ってきたし、もっともっと試してみたい釣り方であることは間違いない。
噛み付きシャドー、オフセットフックでのフッキングは?
下の子シャドー(オープンエリアでのスイミングで釣った)の時もそうだったけどあわせ方とタックルでなんとかなりそうです。

そもそもこの「シャッドテール」使用も、実は「好き勝手な」お客さんの発見だったりするのだ。
*ワームはマリア・オフィスのママワーム・フィッシュ5インチ
このワーム、商売っ気なし?の超長持ち素材で何匹釣っても千切れず、ずっと使える。
牙ナマズ、ビィヤウ釣りでも愛用しているが、歯の鋭い、おまけに噛み付きバイトのシャドーには絶対だ。あまりにも消費量が少なすぎて売れなくなっちゃう→生産中止がマジで心配だが、この浪費の時代、マリアさんにはがんばってもらいたい。タイのいち釣り師はずっと使いますよ!ずっと使えるからあんまり買わないだろうけど・・・。

0