東京オペラ版「奥様女中」
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・どんな作品?
「奥様女中」は、18世紀イタリアの代表的作曲家G.Bペルゴレージの傑作喜劇オペラ。今回上演する東京オペラ版「奥様女中」には、20世紀前葉に活躍したイタリアの作曲家O.レスピーギの弦楽曲「リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲」を前に付け加え、プロローグとしています。
また1996年来の小鉄演出「奥様女中」を踏襲し、元来黙役に設定されているヴェスポーネは「長崎からやって来た日本人」として、舞台と客席の橋渡し的存在として活躍します。

(過去の公演写真、イタリア・アヴェルサにて、中央はウベルト・小鉄和広、右隣はセルピーナ・嶋村友美。)
・どんなお話?
本公演では、夢と現実の間を行き交う初老の男ウベルトと、彼に育てられた娘セルピーナが、東洋から来た青年ヴェスポーネと共に、3人で「家族」を構築する物語になっています。
プロローグ
夜。ナポリに暮らす悩み深い初老の独身貴族ウベルトの眠りは浅く、懐かしい回想の夢を見たり、悪夢にうなされたりしている。
今は女中として家に住まわせているセルピーナを、彼女が幼い時に道で拾ったことを回想する夢や、彼女の少女時代に、二人で森を散歩した美しい思い出の夢。
続いて、最近、下男として雇った東洋人の青年が海を越えてやって来た様子を空想する夢。そして…今や思春期を迎えたセルピーナが、父親代わりであった自分に反抗し、家を出て行く「悪夢」。
今やかけがえのない存在のセルピーナを失う夢の中で、ウベルトは懊悩し、不思議な青年ヴェスポーネはウベルトの苦悩を分かち合う…
オペラ
翌朝から丸1日の出来事。ヴェスポーネは日本からナポリにやって来た経緯を物語る。そして自らが下男として働くウベルトの館にいる女中セルピーナの不可解なメモ書きに首をかしげる。
そこに、セルピーナが朝食の用意をしないことに腹を立てている主人ウベルトが登場。ヴェスポーネがセルピーナを呼び出すが、彼女の働く気のない態度にウベルトの怒りは増すばかり。
ウベルトは「ワシは嫁をもらうから、お前は出て行け」とセルピーナに嫌味を言うが、セルピーナは「私と結婚しなさい」と反論、二人は言い争う。
しかし新たに登場した際には、セルピーナは攻撃的な態度を一変、しおらしく、自分も結婚相手を見つけたのでウベルトの許を去ると告げる。実はセルピーナのことを愛しているウベルトは、口喧嘩からの、意図していなかった展開に動揺する。
セルピーナは、自分が見つけた乱暴者の結婚相手「嵐隊長」をウベルトに紹介したいと言う。
まさか「悪夢」が現実となり、セルピーナが去ってゆくなんて、とウベルトは苦しむ。
そこへセルピーナが「嵐」(実は変装させられたヴェスポーネ)を連れて戻ってくる。「嵐」はウベルトをいちいち脅しつつ、持参金をセルピーナに持たせないくらいなら、自分でセルピーナをめとれ、と迫る。ウベルトが承諾するや否や、ヴェスポーネは正体を現す。
騙されたことに一旦は怒るウベルトも、愛しいセルピーナとの結婚を喜んで受け入れ、またヴェスポーネも共に、三人で末永く暮らすこととする。かくして、セルピーナがメモ書きしていた計画は見事に成就したのだった。めでたしめでたし。

(過去の公演写真、銀座王子ホールにて。右、ウベルト・小鉄和広、中央、ヴェスポーネ・新井英夫、左・セルピーナ嶋村友美。)
東京オペラ

(過去の公演写真、新潟りゅーとぴあにて。)
1996年、東京オペラグループとして活動を開始、2003年東京オペラ設立。新国立劇場他の日本各地及びアヴェルサのチマローザ音楽祭他イタリア各地での「奥様女中」、文化庁芸術拠点事業「フィガロの結婚」および「コシ・ファン・トゥッテ」等を公演。イタリア、スイス、マケドニア等からアーチストを招き、多くのコンサートを主催・制作。
2014年、日本国外務省並びにマケドニア共和国文化省他の後援により日本マケドニア国交20周年記念第九演奏会を浅草公会堂にて主催。また同年、マケドニア共和国首都スコピエ市のマケドニア国立歌劇場及びビトラ市文化会館にてオペラ「夕鶴」公演に協力した。
セルピーナ 富田沙緒里(ソプラノ)

東海大学卒業、同大学院修了。第79回読売新人演奏会に出演。横浜みなとみらいホール等にてリサイタルを開催。東京オペレッタ劇場「ボッカッチョ」フィアメッタ、「伯爵令嬢マリッツァ」リーザ、「小鳥売り」クリステルの緒役で好評を博した。東京オペラ「魔笛」パミーナ、ラ・フォル・ジュルネ新潟コンサート等で注目を集め、清新な魅力で将来が期待されている。ニ期会オペラ研修所第58期マスタークラス修了時に優秀賞受賞。二期会会員。
ウベルト 小鉄和広(バス・演出)

(過去の公演写真、新国立劇場小ホールにて。右、セルピーナ高橋薫子、左、ウベルト小鉄和広。)
東京藝術大学卒業、同大学院修了。イタリア声楽コンコルソ優勝。ヴィオッティ・ヴァルセジア国際音楽コンクール入賞。新国立劇場「光」イシダ、二期会「パルジファル」グルネマンツ、日生劇場「リア」表題役等、実力派オペラ歌手として活躍。東京オペラ「奥様女中」ウベルトで日本・イタリア各地を巡演。イタリアにてトリノのスペルガ劇場「アッティラ」表題役等、各地で出演。イタリアにてアンツィオ・ネットゥーノ両市よりカルーソ国際賞、ラツィオ州よりメダル、またノーリ市より伊日友好賞を授与。オペラ演出家として「奥様女中」、「フィガロの結婚」、「コシ・ファン・トゥッテ」等を手掛け、2014年、マケドニア国立歌劇場「夕鶴」にて満場の聴衆からスタンディング・オベーションを受けた。
ヴェスポーネ 新井英夫(俳優)

体奏家・ダンスアーティスト。身体メソッド「野口体操」を創始者野口三千三氏より学ぶ。劇団「電気曲馬団」主宰を経て1997年より独学でダンスの道へ。国内および北米や欧州などで音楽家や美術家との舞台共同制作も多数。乳幼児から高齢者まで幅広い対象にバリアフリーな「からだとココロをほぐす身体表現ワークショップ」を教育や福祉の現場で展開中。今までに山形大学・天理医療大学、現在国立音楽大学にて非常勤講師。(一財)地域創造「公共ホール現代ダンス活性化支援事業」登録アーティスト。
http://blog.goo.ne.jp/karadakara
子ども時代のセルピーナ 吉田馨(黙役)
2011年3月生まれ。1歳より英語、3歳よりバレエ、4歳よりピアノを習い始める。NYDCバレエスクール発表会にて、2014年コッペリア/2015年くるみ割り人形に出演。歌い踊り絵を描くことが大好き。
大河内雅彦(指揮)
東京藝術大学器楽科卒業。 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の指揮研究員 副指揮者を 経て、東京シティ・フィルのアソシエイト・ コンダクターを務める。また広島交響楽団、大阪センチュリー交響楽団、 仙台フィルハーモニー管弦楽団、名古屋 フィルハーモニー管弦楽団、九州交響楽団、東京都交響楽団、神奈川 フィルハーモニー管弦楽団、大阪フィルハーモニー管弦楽団、中部フィルハーモニー管弦楽団他を指揮。2014年、マケドニア国立オペラ・バレエ劇場の「夕鶴」公演(協力:東京オペラ)を指揮。この他に「フィガロの結婚」、「魔笛」を指揮。第 49 回ブザンソン国際指揮者コンクールセミ・ファイナリスト。2006 年度より上野学園大学音楽文化学部非常勤講師( 指揮研究科)を務める。
チェンバロ 金澤亜希子
東京オペラ合奏団
第1バイオリン 竹田昌史(コンサート・マスター) 木下陽香 田中美保
第2バイオリン 石井美麗 原田直幸 平川暁子
ヴィオラ 宮本征和 内山秀文 江崎正和
チェロ 神野洋平 木村元紀
コントラバス 平田桃子