11月の第1〜3木曜の夜、3回にわたっておこなった、レチタティーヴォについての特別講座、無事終了いたしました。
おかげさまで毎回約30名の参加者の前で、若いオペラ歌手にぜひ伝えたいと願っていることがらを、合計7時間半、お話いたしました。参加してくれた方々には、今後その内容をいかに実践するか、について考えていただきたいし、また私としても、東京オペラグループ勉強会実習コース等でそれをお伝えしたいと思っています。また今回参加できなかった人にも、来年度おそらくまたこの講座を開講いたしますので、ぜひ参加して糧としていただきたいです。
残念ながらレチタティーヴォは、声楽を学ぶ過程において、アリアのついでに少し歌うといった位置に追いやられていますが、実際の舞台では、分量的にも、もちろん重要性も、かなりのものを占めます。しかし、そこで要求される詩の内容の的確な把握、朗誦法の知識およびそれを実現する技術は、ベルカントおよびメッサ・ディ・ヴォーチェと並んで、オペラ歌手にとって不可欠な素養です。また、その追求する課程は、イタリア語、詩の解釈等多くの発見がありとても楽しいものです。
今回参加した人たちには、せめてその「楽しさ」と「重要性」についてだけは伝え得たかな、と思っています。今後の「追求」と「実践」を皆さんに期待します!