この日は、さんむ医療センターの若手医師を囲む会(地域訪問研修)でした。
会員の戸田さんがリポートしてくださいましたので、ご紹介します。
平日は労働をして週末は医療に関する活動をしている
“地域医療を育てる会”の幽霊会員の“戸田”です。
“地域医療を育てる会”が“さんむ医療センター”と行っている
“若手医師を囲む会”に参加をして来ました。
内容は東金市にある“あいよ農場”での農業体験です。
参加者は“地域医療を育てる会”から3名、
“さんむ医療センター”から“家庭医”を勉強中の後期研修医が1名の参加でした。
研修医の先生は“亀田ファミリークリニック”にお勤めされていて、
3ヶ月の研修で“さんむ医療センター”に来ている先生です。
“あいよ農場”は就農で東金市に移住してきた若者が立ち上げた農場で
メディアの取材もたびたび受けています。
“あいよ農場”では現在は8名の方がいるそうです。
そのうち東金市のある山武郡出身者は2名との事で
地元出身の自分としては少し寂しい結果でした。
ちなみに“あいよ”とは東金市では“OK”の意味です。
さて肝心の農作業ですが15時から約2時間、
ニンジン畑の草取りを手伝わせて頂きました。

まずは農場の方から仕事内容を教えてもらって…
実は自分が小さい時は自分の家も畑をやっていたので、
畑があって…家があって…林があって…お墓があって…林を抜けると畑があって、
自然と人の生活が上手く融合されている風景を体感すると少し懐かしい匂いがしました。
“あいよ農場”では30枚程の畑で有機野菜を育てているそうです。
“マルチ”と言って地面にビニールを敷いて
太陽熱で雑草が育たない方法をとっているので
本来なら草取りはしないそうです。
ですが先日の台風でビニールが流されてしまい、
草取りが必要になってしまったとの事でした。
畑は自然の中にあり揚羽蝶の幼虫がいました。

自分は揚羽蝶がいると「綺麗」と思います。
でも農家の人は幼虫が害虫になるので
「卵生まなきゃいいな」と思うそうです。
農家の視点をひとつ学びました。
2時間弱の作業を終えた後は
“あいよ農場”で採れた野菜を使った料理を頂きながら
“あいよ農場”の方との交流会でした。

↑落花生ごはんです。
医療の話だけでなく子供の教育の話など話が広がりましたが、
とにかく農家の人はヘビやハチなど害獣や害虫の知識が豊富ですね。
農家の人からの熱心な質問に
研修医の先生がひとつひとつ医学的な視点から丁寧に解説されていました。
医療の知識と農家の知恵の融合、面白そうな気がします。
何か企画をしたいですね。
一つ気付いたのは“家庭医”の知名度が思っている以上に低いと言う事です。
“家庭医”は
比較的症状の軽い病気やケガを診療して
必要な時は専門医を紹介するお医者様の事を言います。
自分も昔は勘違いしていましたが
“家庭医”を“家庭訪問する医者”と思っている方が多いようです。
需要がどんどん増えて来るはずなので
一般の人にも浸透するようになるといいなと感じました。
課題ですね。
交流会で出た
「医療はサービスでなくてホスピタリティ」
と言う言葉が心に染み渡りました。
研修医の先生に山武地域を体感して貰うつもりが
すっかり自分が山武地域を体感して楽しんじゃいました。

本当に、本当に楽しい一日でした。
また農家のホスピタリティを感じに
楽しい農作業と美味しい食事付きで
“あいよ農場”に伺いたいと思いました。


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