先日ブログに書いたのですが
http://hello.ap.teacup.com/sodateru/909.html
朝日エリアニュースと情報新聞に、コラムを書かせていただいています。
今日、新聞に折り込みで入っていたニュースには、コラムの第2回目が掲載されています。
少々長いですが、興味のある方、どうぞご覧になってくださいね。
医療を作るコミュニケーション
先々週の土曜日、私たちは東金のふれあいセンターで「地域医療のこれまでとこれから〜地域医療を考える医療者と住民のつどい〜」を開催しました。
今、1市1町医療センター計画や、成東病院の独立行政法人化など、地域医療への関心が高まっています。
「行政の説明を聞く機会はあっても、現場で働く、それも中堅のお医者さんの話を聞くチャンスが少ないね」そんな会話から、この企画は生まれました。
当日は60名を越える人たちが集まり、国保成東病院の外科医である篠原靖志先生と、県立東金病院の内科医である古垣斉拡先生のお話をうかがいました。
それぞれの病院の取り組みと、これからこの地域に必要な医療について、大変わかりやすいお話でしたよ。
お二人のお話の後、参加者全員が6つのグループに分かれて輪を作りました。
そしてこの地域で守っていきたい医療は何か、そのために私たちは何をしたら良いのか、を話し合いました。
お話の内容は、私たちNPO法人地域医療を育てる会が発行している情報紙クローバー45号に掲載しますので、そちらをご覧になってくださいね(クローバーは、東金・成東両病院のほか、山武郡市薬剤師会の会員がいらっしゃる薬局、図書館、山武郡市夜間急病診療所などにあります)。
このつどいに参加された多くの方から、
「医師の話を直接聞くことができてよかった」
「こういう機会をもっと設けてほしい」という声をいただきました。
講演をしてくださったお二人も、
「たくさんの方が、地域医療に関心を持って集まってくださったことが大変うれしい」
と喜んでおられました。
住民と医療者が直接コミュニケーションをとる集会は、お互いが元気になる、とてもすばらしい機会だと思います。
コミュニケーションといえば、当NPOは県立東金病院と協力して、若いお医者さんのコミュニケーション研修をしています。
皆さんは、医師の説明がわからなくても、わかったフリをすることはありませんか?
患者の立場になると、
「先生にこんなことを聞いたら気を悪くされるかな?」
「忙しそうだから」
「自分の後にたくさんの患者さんが待っているから」
と、つい遠慮をしてしまいませんか?
東金病院では、若いお医者さんに「患者の話にしっかり耳を傾けてくれて、わかりやすい説明をしてくれる医師」になってもらおうと、研修をしています。
カギは、「わからないことを『わからない』と言えるボランティア』の存在です。
「医師育成サポーター」と呼ばれるこのボランティアは、特別な訓練を受けたりしない、ごく普通の市民です。
医師育成サポーターが何をするかというと、まずは、若い医師の病気予防の話を聞き、質問をします。
いろいろなテーマで自由に意見を出し合います。
そして、医師の説明がわかりやすかったか、などを採点するというボランティアです。
診察室以外の場所で、じっくりと医師の話を聴き、質問をしたり意見を言ったりするこの研修は
「勉強になる」
「自分の主治医と話をするときに役に立つ」
と、大変好評です。
何よりも、
「自分たちが若い医師を育てるために力を貸している」と皆さんうれしそうです。
また、この研修を受けた医師からも
「普段患者さんがどんなことを考えているのか知ることができて、大変勉強になった」
「楽しかった」という感想をいただいています。
地域の医療を考えるときに、医療を受ける側と提供する側が、同じ目線で話し合うこと、これが今後重要になってくると私は思います。
日ごろ、このようなコミュニケーションができるなら、私たち市民はいざというとき賢い患者となって、そのとき出会う主治医と良い関係を築くことができるでしょう。
今、新年度に向けて「医師育成サポーター」を募集中です。
関心のある方は、090−7634−7175(藤本)までお電話くださいね。

0