昨日、やっとクローバー18号の印刷が終わった。やはり紙が乾燥しているときのほうがスムーズ。
ここからはNPOネタではありません。
先日、カ○ンズホーム東金店に、クローバー用の印刷用紙を買いに行った。
2階のエレベーターのすぐ脇に、掲示板があって、そこに一枚の手書きのポスターがあった。
「一度飼い始めた犬や猫を、安易に捨てないで」と訴えるポスターだった。
東金東中学校の生徒さんが書いたようだった。
その2,3日後のある朝のこと。
犬の散歩の途中で、ビニール袋に入れられた子猫を発見。
我が家には猫アレルギーの子供がいるので、室内で猫は絶対に飼えない。
かといって、これから寒くなるのに子猫を外だけで飼うことは出来ないし。
困っていたところに、いつも散歩で一緒になる方に出会った。
この方は、以前にもうちの子供に、ときれいなインコを下さった方。
「こんなことがあって困っている」と話すと、その足で子猫のいたところに一緒に来てくださり、「うちで飼いましょう」といってくださった。
翌日、その方にお会いしたところ「とても元気にしているよ。夕べはうちの犬と一緒に、犬小屋で寝ていたよ」とのこと。
名前は「いたずらっ子」の意味で「ノッティ」だそうだ。
その数日後のある昼のこと。
我が家の廊下に、野良猫がいた。
最初に発見した夫は、かなりびっくりしたようだった。
廊下の、インコのかごを置いたあたりの窓を、「日当たりが良すぎて暑いから」と少し開けておいた。
そこから入ったらしい。
人が手を出しても怖がる様子がないし、元はどこかで飼われていた猫なのだろう。
ただ、目やにがすごいし、体は骨と皮ばかりというくらいにやせていた。
末の子供が早速段ボール箱で寝床を作り、名前は「運がいい」という意味で「ラック」とつけた。
まだ飼うと決めてはいない大人たちを尻目に、どんどん環境づくりをしている。
とりあえず、家の中には入れないことを条件に、えさや水をあげたり、寝床に暖かいジャンパーのお古をかけてやったりして、様子を見ている。
「ラック」に本当に運があれば、きっとまた元気になるだろう。
目下の悩みの種は、おじいちゃんの反対。
末の子供は引っ込み思案で、何かあると誰かの後ろに隠れてしまうタイプだ。
ただ、このラックはどうしても世話をしたいのだろう。おじいちゃんに一生懸命掛け合っている。
カ○ンズホームでのポスターを見なかったら、私もひょっとしたらラックを追い出していたかもしれない。
どこかの家で飼われていたであろうこの猫が、どうしてその家から離れてこんなにガリガリにやせてしまったのか分からない。
でも、人を見るたびに寄って行っては、追い払われたことは何度もあったと思う。
朝が来ても、寝床でバク睡をしているラック。
「心配しないで、ゆっくり眠っていいよ」と声をかけたら、眠たそうな目をして私をみていた。
カルカッタでマザー・テレサが始めた「死を待つ人の家」のように、もしかしたら悲しい別れがすぐそこに来ている出会いかもしれないけれど、
「あなたも、この世に生まれてきた、大切な命なんだよ」と伝えてあげられたらいいなと思った。
すべては、カ○ンズホームに紙を買いにいってから始まった。
いや、その前に、東中学校の子供たちがあのポスターを書こうと思ったときから始まっていたのかもしれない。
東金東中学校の、ポスターを書いてくださった生徒さん。
あなたたちのおかげで、一匹の猫が、住みかを見つけました。
ラックに代わって、「ありがとう」。

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