ある人から、ある公立病院のドクターが近々おやめになることをききました。
理由を伺えばもっともなお話で、そのドクターを引き止めることは酷だと思う理由でした。
ただ、今の時点ではその病院の院長も、自治体の関係者も、そのことは全く知りません。
もちろん、住民もです。
この件について、全く関係のない地域に住んでいる医療関係者の方にコメントをいただきました。
住民が、知ろうとしないから、医者がいなくなる理由が分からないのだ。と。
そして、辞めていく医者が理由を言えば、それは「それをいっちゃおしまいよ」ということになるので、言わないのだ、と。
私の住んでいるすぐ隣の自治体でも、今年の春、突然内科のドクターが全員いなくなるという事態が起きました。
理由は「開業をしようと退職したドクターがいて、残ったドクターでは今の勤務体制を維持できないのでやめた。」と伺っています。
住民にとっては本当に「突然のこと」です。
行政も大慌て、特に救急患者の搬送先に消防の方はご苦労なさったとのことです。
胸に手を当てて考えてみれば、
昼間から具合が悪かったのに、「夜のほうがすいているから」「親の仕事の都合で」といった理由だけで夜間受診するひと。
自分が受けた処置が気に入らないといって、感謝の一言もない人。
病院で治療を受けた後、ほかの病院に行って「前の病院の医療ミスと言われた」とうそをついて前の病院に怒鳴り込む人。
いろいろな住民がいるのです。
救急車の利用の仕方が自己チュウなのも、悲しいことですが今となっては珍しいことではなくなっています。
こうしたことに怒りを覚えて、あるいは失望しているドクターたちがたくさんいるのでしょうか。
そして、行政や議会を含めた私たちすべての住民が、医療についてもっと学ばなくてはならないのでしょう。
突破口が見えずにいます。
どこかに、光が見えないかと、目を凝らしている心境です。

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