World Glacier Monitoring Service (WGMS)による、
21世紀に入ってからの氷河変動の傾向に関する論文が、Journal of Glaciologyで出版されました。オープンアクセスなのがエライぞmichi!
cozyはNational Correspondents of Japan、という立場で論文に参加しています。といっても、はまぐり雪雪渓のデータがここで使われているはずもなく(Fig. 2に点は打たれてますけどね)、どちらかというと、ネパールのデータを提供していることによる貢献の方が大きい。
あと、デブリ氷河に関する今後の展望についても少々。
WGMSはデータを集約して、コミュニティに使いやすいようにするための組織で、長らくチューリッヒ大学内で細々と運営されていましたが、2010年以降、スイス政府から長期の資金支援(スタッフ3人分の給与+α)を受けています。
2010年9月にマッターホルンを望むリゾートホテルでワークショップが開催され、参加しました。
wgms@zermatt その1
wgms@zermatt その2
wgms@zermatt その3
その時も話題になり、フランスのクリスチャンとか、チリのジーノとかが呑みながら、
「あいつ(WGMS)ら、データを吸い上げて自分たちだけ成果出して、現場でデータ取った俺らの苦労は、、」
的なことをウダウダ聞かされました。
なぜ、英語が不自由なcozyに言う?
似たような文句は中国の大御所タンドンさんもしばしば口にしておりまして、中国のデータがなかなか世に出てこない理由の一つかと思われます。
論文はたくさん出てますが、生データはなかなか出てこない。
幸いcozyは個人的に頼めば手に入る仲ですが。
んで、今回の論文、各国の担当者をなだめるのにはよい素材かと思います。多分たくさん引用されるだろうし。
でも、ここに含まれない人たちの不満はますます増幅されるわけで。。。
当時から、WGMSのリーダーで、今回の筆頭著者の
michiには、
「データレポート的な論文でもOK、OKな、特集号をインパクトファクターつく雑誌で数年に一回企画すれば、みんなハッピーじゃね?」
と提案しているのですが、さてはて。
一箇所にデータがまとまっていると、いろいろありがたいので、WGMSには頑張って欲しいところです。

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