長良川鉄道の観光列車「ながら」に乗車した翌日、特別例会終了後、懇談会の会場だった「牧歌の里」を後にしました。地元の「
長良川鉄道を、賑やかに、面白くする会」の会長さんのご厚意で、長良川鉄道の終点北濃駅まで案内していただきました。途中で、分水嶺公園に立ち寄りました。太平洋(伊勢湾)に注ぐ長良川と日本海へ注ぐ庄川、その分水嶺がこのあたりにあったとは知りませんでした。

さて、長良川鉄道の終点北濃(ほくのう)駅です。木造駅舎が良い雰囲気を醸し出していました。小雨模様でしたが、かえって情緒があるようです。

終点らしく、ホームの端には、そのことを示す大きな表示板が立っています。

最初の構想では、さらに先へ線路を延ばし、山を越えて福井から延びてきた越美北線とつながり、越美線となるはずだったのですが、果たせず盲腸線となったままです。2つの線を結んでいたバス路線もなくなり、すっかりさびしくなってしまいました。
蒸気機関車が活躍していた頃は、この駅で機関車は方向転換をしていたのですが、そのターンテーブル(転車台)が残っています。

放置ではなく、登録有形文化財として保存されているのは嬉しい限りです。長良川鉄道の起点となる美濃太田駅にも現役の転車台があるので、たまには、どこかから(JR西日本のC56とか)蒸気機関車を借りてきてイベント運転を行ってほしいですね。費用の問題があるので、実現は難しいかもしれませんが・・・。
駅舎内の食堂でもてなしをうけているうちに、列車の到着時間となりました。たった1両のディーゼルカーが到着。降りてきたのは、女子高生一人だけでした。代わりに折り返しの美濃太田行きとなる車両に乗り込んだのですが、私だけの貸し切り列車。時間帯にもよるのでしょうが、長良川鉄道の先行きが不安になってしまいます。

定刻に発車。山々に囲まれた谷あいを列車は、のどかに走っていきます。長良川に沿い、10分ほどで美濃白鳥に到着。ここで高校生が10人ほど乗ってきて賑やかになりました。乗客が増えれば一安心です。
夕闇迫る郡上八幡に到着して、長良川鉄道の全線完乗を達成。ただし、ここでは降りず、その先のみなみ子宝温泉駅で途中下車。さきほどの会長さんや郡上八幡から駆け付けつけてくれた旧知の人と懇談し、そのあとの列車で帰京の途につきました。
取材協力=
長良川鉄道を、賑やかに、面白くする会

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