満員の加古川線の電車は、田園地帯を北上します。厄神を出て、加古川という川を渡り、各駅に停まって行きますが、それほど降りる人は多くなく、どこまでも満員のままです。これで編成が1両というのは解せませんね。せめて2両にする必要があるのではないでしょうか?「今日も座れなかった」という地元の人らしいつぶやきもありました。

都会の電車のような車内とは裏腹に、車窓はどんどん長閑になって行きました。
神戸電鉄と北条鉄道との乗換駅である粟生(あお)に到着。右手に神戸電鉄の車両の姿が見えました。

ここでごっそり降りるのかと思いきや、それほど大勢降りるわけではありませんでした。その先の社町(やしろちょう)で大勢降りて、ようやく空席が目立つようになりました。
さらに進んで西脇市に到着。ここで10分も停車です。時刻表を見ると、ほとんどの電車は西脇市止まりで、私の乗った加古川発谷川行きという直通列車は、ほとんど唯一の存在だったようです。別のホームには西脇市発加古川行きが停車中。その並びなどを撮ってみました。

車内は、すっかり閑散としてしまいました。先ほどまでの賑やかな加古川線とは別の路線みたいです。10分停車後、ゆったりと発車、車窓も、完全にローカル線という雰囲気です。

北緯35度、東経135度に位置するということで、日本のど真ん中という意味から名付けられた「日本へそ公園駅」。駅前にミュージアムがあるようですが、列車本数が少なすぎて途中下車は無理でした。
かくして加古川出発からおよそ1時間半、加古川線完乗を果たして、無事谷川駅に着きました。福知山線との乗換駅です。

ここで1時間ほどの待ち合わせ。最後は特急「こうのとり」に乗って新大阪へ向かい、今回のジクザグルートの旅はめでたく終わりとなりました。
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