あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
さて、2013年巳年ということで、それにちなんだ鉄道写真です。

半世紀以上前に東海道本線を走った特急「つばめ」の牽引機
電気機関車EF58形のライトグリーン塗装、通称「青大将」(笑)
巳年にちなんだ写真なのです。
???という方に、ご説明しましょう。
1956(昭和31)年、東海道本線の全線電化が完成しました。
それまで東海道本線では、電化区間はEF58、
未電化区間は蒸気機関車C62が優等列車を引っ張っていました。
しかし、全線電化完成で、すべての区間を電気機関車が牽引することになりました。
これにより、蒸気機関車の煤煙で汚れることもなくなったというわけで
それまでこげ茶色(ぶどう色)に塗装されていたEF58と特急用客車を刷新し
ライトグリーンの明るい色に塗り替えたのです。
当時としては、画期的なことでした。
しかし、口の悪い人が付けた渾名が「青大将」
確かに、高いところから眺めると
長い編成の特急「つばめ」「はと」が野山を駆けてやってくるところは
「青大将」に見えたのでしょうね(笑)
少々薄気味の悪い命名ですが
インパクトのあるニックネームは定着し
日本の鉄道の歴史を語る上で、欠かせない渾名となったようです。
しかし、技術革新は日進月歩の歩みを続け
1958年には、日本初の電車特急「こだま」がデビュー。
「つばめ」「はと」も1960年には電車化され、
「青大将」は数年で姿を消しました。
国鉄の客車がライトグリーン塗装だったのは、この時期の「つばめ」「はと」だけですし、
EF58も、その後、ブルー塗装になったり、もとのこげ茶(ぶどう色)塗装に戻されたりで
「青大将」塗装は、この時期だけの貴重なものでした。
近年、往時をしのび、埼玉県にある大宮工場の保存機2両が「青大将」塗装として復活。
そのうちの1両は、運転台部分だけのカットモデルとして
大宮駅から鉄道博物館へ延びている遊歩道(レイルウェイ・ガーデン・プロムナード)脇に
保存されていて、眺めることができます。
以上、巳年にちなんで、特急「つばめ」青大将塗装機についてのエピソードでした。

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