現存する旧国鉄色車両について原稿を書くためにまとめていたら、近場で、千葉県のJR久留里線を旧国鉄色のディーゼルカーが走っていることを思いだしたので、ふらりと出かけてみることにしました。
錦糸町から内房線直通快速の君津行きに乗って、木更津まで。快速といっても、千葉から先は停車駅がずいぶん増えましたね。おかげで1時間以上もかかりました。
木更津駅ホームから車両基地をのぞいてみると、旧国鉄色のディーゼルカーが2両も休んでいます。

ということは、走っていないのかな?しばらくしてやってきた折り返し列車は、久留里線専用塗装の2両編成でした。せっかくやってきたのに・・・・。でも、ネットで調べたら3両編成の写真をチェックしたので、もう1両いるはず。その1両が走っているのかな?と期待して、ともかく久留里線の旅を始めました。
久留里線の車両は、すべてロングシートなので、物足りません。幸い、ぎっしり満員ではなかったので、斜めに座って車窓を見ることにしました。広々した田園地帯をのんびり走って、4つ目の横田で途中下車です。この駅は、駅員さんがいて、今時珍しいタブレットの交換をします。原始的ですが、確実な安全対策ですね(いってみれば通行手形の授受です)
趣きある木造駅舎を後に、東横田方面へ歩いていきました。10分ほどで、田圃の真ん中を走る列車がすっきり撮れるお手軽な撮影地に到着です。晴れてポカポカ陽気だったので、場所を決めたあとは、上着を脱いで、家で作ってもらったおにぎりを食べながら40分後くらいにやってくる列車をのんびり待ちます。
まずは、木更津行きがやってきましたが、久留里線カラーの2両編成でハズレでした。

この列車と横田ですれ違った列車が、5分もしないうちにやってきました。これが、なんと旧国鉄色を先頭に登場! やった!という感じです。

このキハ30という通勤型ディーゼルカーには、八高線で何回も乗りましたが、いわゆる「タラコ色」でした。このツートンカラーを見たのは、名古屋に住んでいた頃、三重県の参宮線あたりでの体験でしたから、半世紀ぶりくらいの再会です。懐かしいですね。
このあとは、横田へ戻って、次の列車で久留里へ。終点の上総亀山へは前に行ったことがあるし、久留里から先は列車本数が半減します。11月末は日が暮れるのも早いし、列車ダイヤをじっくり見ると、久留里で降りて1時間後の久留里折り返し列車も国鉄色のはずです。それに乗って、木更津へ戻ろうと計画を立てました。

久留里は城下町ですが、お城まで行って1時間以内に戻ってくるのは無理そうです。駅前の商店街の城の姿をあしらった面白いゲートを見たり、名水の井戸を見たりして時間をつぶした後、駅へ戻りました。
折り返し列車の到着に間に合ったので、ホームの先端で撮影です。予想通り、国鉄色が先頭でした。
これに乗って、のんびり帰りたかったのですが、平日だったので、列車は地元の高校生で満員でした。

ロングシートに化粧道具を広げたり、車内で平気でスカートの下に体育着をはいて埴輪ルックになったりと校舎内の延長です。昨年までの悪夢がよみがえります(笑)。久留里線のことを地元では「パー線」というらしいですが(久留里⇒くるくる●●?)、こうした女子高生の痴態がいつものことだからでしょうか?
というわけで、行きと違って、のんびりローカル線の旅とはなりませんでした。
木更津駅では、別の高校生軍団が大挙、ホームで列車を待っていました。そうしたラッシュ対策でしょう。来るとき車庫で休んでいた、もう1両の国鉄色車が登場し、3両編成となって、久留里方面へ出発していきました。
以上、ひさしぶりの久留里線での撮りテツ&乗りテツでした。
<参考文献>



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