この3月で上野〜金沢間を結ぶ夜行列車「北陸」「能登」が廃止となります。「北陸」はブルートレイン、「能登」は急行の座席のみの列車ですが、往年のボンネット型特急電車を使った最後の定期列車と言われています。
「能登」は上野着が早朝、発は深夜なので出会うには気合を入れて出かけないと難しいのですが、実は間合い運用(俗な言葉で言えば「アルバイト」)として、平日だけですが、深夜の出発前に「ホームライナー」として2往復(帰りは回送)しているので、それを狙ってみることにしました。
まずは、18時40分発の「ホームライナー鴻巣3号」。撮るだけでは物足りないので、ライナー券500円を払って用もないのに乗っちゃいました。

グリーン車にも乗れるのですが、こだわってボンネット型先頭車クハ489に乗ってみました。席の指定はなく、早い者勝ちです。
発車間際に乗り込む帰宅途上のサラリーマンが多く、知らないもの同士が相席になることは余りないものの、ほとんどのシートが埋まった状態で出発。まともな乗客は、缶ビール片手に新聞や雑誌を読む人が多いですね。車窓を眺めたり、車内をウロウロしているのは、私と同業者です(笑)。
先行の普通電車が迫っているせいか、特急らしい走りではなく、のんびり進みます。大宮からは少しづつ降りる人がいて、上尾、桶川と停まっていきますが、終点の鴻巣まで乗る人も半分くらいはいたでしょうか。
鴻巣到着を待っていた「撮りテツ」が10名くらい。人気があるのですね。
10分ほど停車した後、湘南新宿ラインの国府津行きが出て、次の上野行きの普通電車が到着する前に、上野へ回送となりました。追いかけるように、上野へ戻ります。
上野で再度ご対面。隣の常磐線中距離電車が出発して、次の電車が到着する僅かな間隙を縫って、雄姿を撮影してみました。
今度は21時03分発「ホームライナー古河3号」としてのお勤めです。昭和の猛烈サラリーマンを彷彿とさせる働きぶりですね。その時代を生きてきた車両らしいです。でも、近づいて見てみると相当くたびれ果てています。本当にご苦労様でした、と引退をねぎらってあげたい気持ちになりました。
鉄道関係の参考図書には、下記の拙著がおススメです。

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