はじめて渡辺温の頁を繰り
たいへんに怪しく 甘いにほひのする内容
ぼくの夜にふつり あひな明るさと暗さなので
めんくらひました
これ如何に?
ぼくはとくに「少女」にひかれました
井深君が銀座の散歩中に 無銭飲食をした少女を助けるものの
思いついた嘘が妙な事態を引き起こして……
事実が輕やかな反転を見せる終盤
探偵小説的でありながら 洒落たお伽話のように感じられます
渡辺温の小説は なにかしら古い記憶を呼びさまします
人たちが レストラントや ショウウインドや
ビイルディングに 熱狂した 新鮮さを感じた日々です
もちろんそれら新青年趣味 昭和モダニズムは知るはずもなく
イラストレーションを描くために資料を調べることが大事です
先生の講評で印象的だったのは
・挿絵を描くときは ゲラやプリントした紙に大事な部分をチェックするとよい
・装画はもうすこし想像力を広げてもよい もちろんおさえるべきポイントは大切に。
「赤い煙突」の煙突の位置 「少女」は少女を 「可哀想な姉」はやはり姉を描くのがよいのではないか等
皆がそれぞれ試行錯誤したであろう課題は
レトロな風俗をおさえつつ
モダンなイラストレーションが集りました
それではご機嫌よう
正一(8期)
加藤佳代子(1期) 「可哀相な姉」
由稀(5期) 「可哀相な姉」
大野博美(6期) 「可哀相な姉」
久保田寛子(6期) 「可哀相な姉」
江頭路子(8期) 「少女」
正一(8期) 「少女」
古屋智子(8期) 「少女」
福原佳恵(9期) 「可哀相な姉」
宮前伊津子(10期) 「可哀相な姉」
有馬奈保美(11期) 「赤い煙突」
早崎綾(11期) 「赤い煙突」
水沢そら(12期) 「可哀相な姉」
村越綾乃(12期) 「少女」
〈以下振替〉
君野可代子(7期・高A) 「少女」
agoera(10期・高A) 「可哀相な姉」
二十果(10期・高A) 「少女」
いたばしともこ(12期・高A) 「少女」