2月4日の乃木坂教室での合同授業は、ゲスト講師に
ささめやゆきさんがやって来る。作品の講評は苦手ということで、また質問形式の講義になる。
ささめやさんはぼくの大好きなイラストレーターの1人。元々は
版画家で、今は
絵本作家としての仕事が多い。
20代の頃、3年ほどフランス、アメリカで放浪生活(?)をし、ニューヨークのレストランで働いていた時は、ジョンとヨーコやボブディランに料理を出したりもした。
フランスのシュルブール(雨傘で有名)滞在中の28歳の時に独学で本格的に絵を描き出し、日本に戻ってからは版画をずっと作っていた。イラストレーターとして仕事を始めたのは1990年頃、46,7歳になっていた。ぼくはその頃初めてささめやさんの絵を見て、日本にもこんな絵を描く人間がいるんだと驚嘆した。
TIS仲間でもあり、時々一緒にお酒を飲むが、古い日本映画、東映のチャンバラ映画や新東宝のくだらない映画の話で盛り上がる。ささめやさんはほんとうは、西欧的なもの、アーティスティックなものが好きなはずだが、イイ人なのでぼくに合わせてくれてる所も多分にある。フェデリコフェリーニが好きで、娘に笛利子(フエリコと読む、ちなみに美人)という名前をつけちゃうくらいだし。でも同世代(ぼくより1つ上)なので共通項も多い。
イラストレーター舟橋全二さんとは、ぜんちゃん、まさゆきちゃん(本名細谷正之)と呼び合う小さい頃からの仲良しのいとこ同士。2人とも鎌倉に住んでいて、舟橋さんが1つ上。
あ、それから、あの独特のささめやファッションは全部奥さん(もきれい)の手作り。

illustration FILLE 2008(玄光社)より

「ヘッセの夜、カミュの朝(集英社)より