2005/12/22
ある先生とドーピングについてお話する機会があった。国際弓道連盟をつくり、国際大会も行ってゆこうとする場合、弓道界が真剣に考えてゆかなければならない問題だと思っているが、その場に居合わせた範士の先生は、「弓道にドーピング検査ということはなじまない。そんなことは考えても見なかった。」とおっしゃった。「なじまない」、多くの弓道家もそう考えるかもしれない。「考えても見なかった」、正直なところであり、ほとんどの弓道家はどうであろう。しかし、国際大会を開催するような団体になろうとするということは、そのような世界に踏み出すのだということをしっかりと認識しなければならない。「弓道はほかのスポーツとは違うから・・・」とさけて通ろうとするのは、大いなる認識違いである。広い意味で弓道をとらえると、「違う」というのは事実ではあろう。しかし、競技としての弓道では違いはないはずである。「違う」ならば、競技たりえない。

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2005/12/8
国体ではすでに、ドーピング検査が行われている。「2005年国体選手必携書」という手帳くらいのものが配付され、最初のページに「国民体育大会ドーピング検査 同意書」があり、競技名、選手氏名、生年月日等を記載し、印を押す欄がある。
それには、「平成17年第60回国民体育大会参加にあたり、@国体諸規定を順守し、ドーピング検査を受けることに同意します。Aドーピング検査の結果の裁定に不服の場合、日本スポーツ仲裁機構に仲裁を委託し、その判断に従うことに同意します。」と書かれている。
注意書きに「国体に参加する選手は必ずこの欄に署名捺印して下さい」とある。国体に参加するには、これに印を押さなければならない。手帳には、ドーピングがなぜいけないのか?、ドーピング検査の受け方、ドーピングに関する薬の知識、などが書かれている。
弓道で、検査対象者があったかどうかは知らないが、弓道選手も、すでにドーピング検査を視野にいれて、対応しなければならなくなっている。

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2005/11/8
国際弓道連盟の規約制定などが進められているようである。
また、スポーツに関わる国際組織として、ドーピング規定の整備も必要とされるようである。ドーピング規定を定めるにあたり、アーチェリーがどのように規定しているかが参考になるだろう。また、同じ武道として、剣道やなぎなたなどがどのような手順で規定を作り上げたのか、手法を含めて参考になると考えられる。剣道はすでに規定があるであろう。なぎなたも最近検討したと聞く。もうすでに規定を定めているかもしれない。これらの種目の担当者に手順や規定の観点についてうかがうのがよいだろう。
弓道の場合、β-遮断剤などが特に問題となるのではないだろうか?
全日本選手権などにもドーピング規定が適用され、仮に検査などが行われるようになったとすると、かなりの事前教育をしなければならなくなるであろう。規定では、おそらく、故意であったかどうかにかかわらず、薬物が検出された事実があれば処罰されるような内容になるであろう。したがって、持病などによる薬の使用も安易にはできなくなり、事前の届け出が必要となったり、場合によっては、選手権出場を断念せざるを得ない選手も多数出るであろう。出場する平均年齢も下がる可能性があると予測する。

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