繊細に浮かび上がる、透けるような緑。淡い緑
世界的にも珍しい、ウランガラスの展示や制作、販売をする、
鏡野町上齋原の「妖精の森ガラス美術館」で現在、企画展
「はじめて見るのに懐かしい−日本のウランガラス展
−日本ではウランガラスで何が作られたか」が開かれている

ウランガラスは、着色剤として、微量のウランを混ぜたガラスのこと

右はずんだ
紫外線をあてると神秘的な緑色の蛍光を放つのが特長で、
まばゆい緑色に包まれた作品は、月光を浴びて輝く妖精を思わせる
「日本のウランガラス展」には、明治36年から昭和16年につくられた、
約160点を中心に、現在国内で唯一ウランガラスを制作する
「妖精の森ガラス美術館」の作品も展示している
1830年代からチェコのボヘミア地方で始まった、ウランガラスの制作は、
明治期、日本でもはじまった
食器や照明具、時計、花器、文房具など、大正時代を経て、
戦時下でウランが使用できなくなるまで、
実用品が多くつくられ使用されてきた
欧米から導入された技術の中に、菊や松竹梅など、
日本の伝統的な模様をさりげなく取り入れ、独特の美を生み出している
しょうゆさしなど、懐かしい食器を目にすると、訪れた人の会話も弾んでいた
妖精の森ガラス美術館では「高価なイメージのあるウランガラスが、
カキ氷の器など、実用品として使われていたことを知ってもらい、
もっと身近に親しんでほしい」と話している
「妖精の森ガラス美術館」企画展「日本のウランガラス展」は、
来年3月31日まで
はじめて見るのに懐かしい、親しみある作品をお楽しみ下さい

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