アクトス問題で日本糖尿病学会が要望書−「迅速な情報伝達を」
医療介護CBニュース 6月14日(火)17時9分配信
日本糖尿病学会(門脇孝理事長)は6月14日、フランスの医薬品規制当局が武田薬品工業のピオグリタゾン製剤(アクトスなど)の膀胱がんリスクを指摘し、新規患者への投与を禁止したことを受け、武田、厚生労働省、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に要望書を提出した。要望書では、「日本ではアクトス、メタクト、ソニアスなどピオグリタゾン製剤を服用する糖尿病患者が多数存在し、当該事象に対する不安を持っており、また医療現場でも少なからぬ混乱が生じている」として、膀胱がんリスクの速やかな検討と患者、医療従事者への正確な情報伝達を求めている。
特に武田に対しては、日本および諸外国におけるピオグリタゾン製剤の利用可能なすべての臨床データ、解析データを日本の規制当局へ迅速に情報提供するよう要望した。PMDAは10日、「ピオグリタゾン製剤の服用と膀胱がん発生については、これまでも厚生労働省ならびにPMDAにおいて注目し、これまでに得られたデータについて評価を行ってきたところだが、今回のフランスの疫学研究の結果について、今後評価を行うことにしている」と発表している。
アクトスが膀胱癌リスクが高くなるという理由により、フランスにて新しい患者を増やさないことにしていますが、その件に関して、日本国内でも対応を早くするように、日本糖尿病学会が武田薬品工業と厚生労働省とPMDAに対して、諸外国における動静だけではなく、日本国内における事象の可能性についてのできる限り速やかな解析とその結果の公表を求めるべく、要望書を提出しています。
一番心配しているのはアクトスをのんでいる患者さんだと思いますので、日本でも早いところ何らかのアクションがあるよう望みます。
【関係リンク】
日本糖尿病学会 Japan Diabetes Society
http://www.jds.or.jp/
【関係ページ】
2011/6/13「アクトス錠のフランスにおける使用制限について」