ロキソニンがスイッチOTC(医療用医薬品だったものが市販薬としてスイッチされたもの)として出てきました。
お医者さんにかからずに自分でなおす「セルフメディケーション」ということで、喜んでいる方も大勢おられるかと思います。
でもちょっと心配なことがあります。
痛みは何らかの体からのシグナルです。
どこか炎症が起きていることを教えてくれているのです。
ロキソニンは痛みの根本を消し去るのではなく、痛みそのものを抑える作用があります。
痛みの原因が何かわかっていればいいのですが、痛みの根本原因がわからずにその痛みだけを取り去ってしまって日常生活を過ごすこともできるかもしれません。
でも医者にかからないことで、中には手遅れになるケースもあるんじゃないかと考えます。
「いつもあの症状で痛いときはお医者さんにかかってロキソニンを処方される」
という方なら薬局でロキソニンSを購入してのまれるのはいいかと思いますが、痛みの原因がわからずにむやみにのむものではない、と思います。
ロキソニンSを買うとついてくる説明書にはこのように書いてあります。
ロキソニンSは、痛みの原因がわかっている方だけが使うべき薬です。
同じようなことはガスター10がスイッチOTCになったときも思いました。
ガスター10などの「H2ブロッカー」は、従来のいわゆる「胃薬」とは違い、結構強力に胃酸の分泌を抑えます。この薬が世の中に登場したときは、大変絶賛されました。胃潰瘍で手術する患者が激減したからです。
それ程、いい薬なのですが、恐い点があります。
- 重い副作用が出る可能性があります。血液の成分である血小板や白血球を減少させてしまうという副作用です。
- 薬と薬の相互作用(薬ののみあわせ)にも注意しなければなりません。この薬を飲むことによって、病院からもらった薬の効果が、強くなったり、弱くなったりします。特に、シメチジン含有製剤は注意が必要です。
- この薬を飲むと、ある種の病気の初期症状を隠してしまうことがあります。
【参考リンク】
頭痛・生理痛に速く効く「ロキソニンS」|第一三共ヘルスケア
http://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_loxonin-s/index.html
ロキソニンS|第一三共ヘルスケア
http://www.daiichisankyo-hc.co.jp/products/details/loxonin-s/index.jsp
【参考ページ】
2011/1/18 ロキソニンが大衆薬として買えるようになる!
http://hello.ap.teacup.com/d-inf/2194.html