【日中韓薬事関係局長級会合】臨床試験での民族差要因について具体的検討開始へ
厚生労働省医薬食品局審査管理課は24日、韓国・ソウルで先月開かれた日本、中国、韓国の薬事関係局長級会合、ワーキンググループの結果を公表した。それによると、臨床試験における民族差の要因研究について、中国が専門家を登録し、既に登録されている日韓の専門家と共に、具体的検討を進めることが確認された。次回会合は来年秋に日本で開催する。
【日中韓薬事関係局長級会合】臨床試験での民族差要因について具体的検討開始へ : 薬事日報ウェブサイト
(2010年9月24日 (金))
大日本住友製薬 MR全員にiPhone導入 顧客満足度向上が狙い
ミクスOnline 公開日時 2010/09/21 05:01
大日本住友製薬は9月17日、多機能携帯電話「iPhone」を全MR1430人(6月末現在)に導入すると発表した。これまでノートパソコンを活用していたが、起動時間が早く機能的なiPhoneも携帯させることでMRの情報対応力を高め、より迅速で的確な営業につなげる。10月から順次導入する。
今回のiPhoneの導入総数は約2000台。全MRに加え、営業本部の出張の多い社員、営業本部以外の部門長、役員に導入する。iPhoneのコンテンツは基本的にノートパソコンと同様で、具体的なコンテンツは▽自社製品の基本情報閲覧(各種改訂案内、添付文書、インタビューフォームなど)▽副作用、相互作用の検索▽Webサイトにおける各種情報検索▽PCメールの閲覧、送受信▽自社製品の納入実績の照会▽営業報告書の入力▽eラーニング――など。環境が整い次第、随時機能を拡大・強化する。
同社はMRへのiPhone導入について、「業務の効率化と、迅速対応による顧客満足度の向上がねらい」とコメントしている。例えば、医師のニーズに応じて医師の目の前で情報検索・情報提供したり、「納入実績の照会」で自社品の納入状況を確認したうえで、的確に当該製品の情報を提供することを想定している。なお、ipadの導入は「未定」という。
【厚労省/自殺・うつ病対策PT】向精神薬の過量服薬防止‐薬剤師がキーパーソン
厚生労働省の自殺・うつ病対策プロジェクトチーム(PT)は9日、医師の過量処方や患者の過量服薬の防止に向け、薬剤師による患者への声かけや、医師への疑義照会などを盛り込んだ対応策をまとめた。厚生労働科学研究班の実態調査や、PTが行ったヒアリングでは、抗うつ薬や睡眠薬などの向精神薬の過量服用と、自殺の関連性が指摘されており、処方薬を渡す際に、患者と接する薬剤師を、過量服薬防止のキーパーソンとして活用することとした。厚労省は、近く薬剤師による患者への声かけや、疑義照会への協力を求める通知を、日本薬剤師会などの関係団体に発出する予定。
薬事日報 HEADLINE NEWS 2010年9月13日 (月)
http://www.yakuji.co.jp/entry20512.html
自殺・うつ病の経済的損失は2.7兆円 厚労省が推計
asahi.com(朝日新聞社)2010年9月8日9時29分
厚生労働省は、2009年にあった自殺やうつ病での休業や失業などによる経済的損失が推計で約2兆7千億円にのぼるとの推計を公表した。7日に開かれた政府の「自殺総合対策会議」で報告した。
同省の依頼を受けた国立社会保障・人口問題研究所が推計した。09年に自殺した人は3万2845人。このうち15〜69歳の人が70歳まで働き続けたとして、得られる所得の合計は1兆9028億円だった。うつ病関連では、休業しなければ得られる賃金所得が1094億円、うつ病にかかる医療費が2971億円、うつ病がきっかけとなった生活保護者への給付金が3046億円などとしている。
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新型インフル発症、妊婦の早産2.5倍…産婦人科医会
新型インフルエンザで入院した妊婦は、早産の割合が通常より2・5倍も高いことが、日本産婦人科医会の調査で分かった。
調査した全国2611の病院や診療所では、昨年5月〜今年3月に234人の妊婦が新型インフルエンザで入院した。全員が回復したが、出産時期が分かった178人のうち26人(14・6%)が、「早産」とされる妊娠22〜36週での出産だった。早産の割合は、2008年の全国平均が5・8%で、その2・5倍に上る。
世界保健機関(WHO)によると、妊婦は、ぜんそくや糖尿病の患者などと並び、新型インフルエンザにかかると重症化しやすい。
(2010年9月9日 読売新聞)
血糖値下がらない人、アルツハイマー病にも注意
九州大教授らが研究
食後に血糖値が上がったまま下がらないなど糖尿病の危険因子を持つ人は、アルツハイマー病に特徴的な脳内のシミ「老人斑」ができやすいことが、岩城徹・九州大教授(神経病理学)らの研究でわかった。
食事や運動などに気をつけて糖尿病を予防すれば、アルツハイマー病の発症を防げるかもしれない。
福岡県久山町住民の長期追跡調査のデータを解析。1988年に検診を受け、98〜2003年に亡くなった男女135人(平均年齢79・5歳)について、糖尿病の危険因子と老人斑の関連を調べた。老人斑が見つかったのは88人。検診で食後の血糖値が下がりにくかった人は正常な人に比べ、老人斑が認められる割合が1・7倍多かった。老人斑ができやすい遺伝子の型を持つ人で食後に血糖値が下がりにくい人は、通常型遺伝子で血糖値が下がる人に比べ、38倍も老人斑ができやすかった。
(2010年9月5日 読売新聞)
コレステロール値:「高い方が死亡率低い」 日本脂質栄養学会で研究成果発表 /富山
◇きょうから日本脂質栄養学会、ガイドライン策定へ
動脈硬化の原因の一つとされるコレステロールについて、日本脂質栄養学会(理事長=浜崎智仁・富山大学和漢医薬学総合研究所教授)が「総コレステロール値またはLDL(悪玉)コレステロール値が高い方が総死亡率が低い」とする研究成果をまとめた。3、4日に愛知県犬山市で開かれる第19回日本脂質栄養学会で発表する。【青山郁子】
日本では狭心症などの持病がない場合、血中のLDLコレステロール値が140ミリグラム以上で高脂血症と診断される。日本動脈硬化学会が07年に定めたもので、厚生労働省や多くの医療現場が基準値として採用している。
浜崎教授らは、東海大学が神奈川県伊勢原市の老人基本健診受診者(男性8340人、女性1万3591人)を平均7・1年間追跡した調査などを分析。男性ではLDLコレステロール値が79以下の人より、100〜159の人の方が死亡率が低く、女性ではどのレベルでもほとんど差がないとの結果を得た。
また、茨城県などが冠動脈疾患や脳卒中の既往歴のない男女約9万人(40〜79歳)を対象に平均10・3年間追跡した調査でも、冠動脈疾患死とコレステロール値との因果関係はみられなかった。
これを受け脂質栄養学会は昨秋、浜崎教授を委員長に「長寿のためのコレステロールガイドライン策定委員会」を設置。「特別な場合を除き、動脈硬化性疾患予防に(コレステロール値)低下目的の投薬は不適切」などとする内容を盛り込むことを検討している。特に投薬治療を受けている患者の約6割を占める女性は、閉経後に平均値で30〜40ミリグラムは上昇するとされ、基準値に男女差がないことも問題視している。
今後は各方面の意見を聴き、来年度に学会として正式なガイドラインを発表する予定。
浜崎教授は「日本でコレステロール値を下げる薬の売り上げは年間約2500億円。関連医療費も含めると7500億円を上回る。この中には多額の税金も投入されており、無駄と思われる投薬はなくすべきだ」と話している。
食事の前に水、コップ2杯で減量効果 米化学会で発表
asahi.com(朝日新聞社)2010年8月31日0時11分
【ワシントン=勝田敏彦】食事の前に水をコップ2杯飲むだけで、減量に効果があることが、米バージニア工科大のブレンダ・デービー博士らのチームの臨床試験でわかった。水でやや満腹を感じ、カロリーが高い料理をあまり食べたくなくなるためで、手軽で安価にやせられるかもしれず注目されそうだ。
26日までボストンで開かれた米化学会での発表によると、チームは55〜75歳の48人を二つのグループに分け、一方のグループには1日3回の食事前にコップ2杯(約470cc)の水を飲んでもらった。
両グループとも、食事制限による12週間の減量プログラムに参加。終了後、食前に水を飲み続けたグループは7キロ減量したが、水を飲まなかったグループの減量は5キロだった。
これまでの研究で、中高年が食前に水をコップ2杯飲むと、食事によるエネルギー摂取が75〜90キロカロリー減ることが知られていたが、チームは「水を飲む量を増やすと減量に効果があることが初めてはっきりした」としている。
チームによると、食前に飲むのは水でなくてもいいが、砂糖がかなり含まれるジュースなどは勧めていない。また水の飲み過ぎで、まれに「水中毒」が起きることにも注意が必要、としている。