インフルエンザ治療薬タミフルの服用後に、子どもが異常な言動を見せ交通事故死も報告されている問題に関連し、厚生労働省研究班(主任研究者・横田俊平(よこた・しゅんぺい)横浜市立大教授)は29日までに、タミフル服用と異常言動の間に関連はみられなかったなどとする調査結果をまとめた。
研究班は、12都県の子どものインフルエンザ患者約2500人を対象に、治療薬の種類と異常言動の有無などについて、医師や患者の家族へのアンケートを実施した。
患者の約9割がタミフルを服用していたが、異常言動がみられたのは服用者の11・9%。一方、タミフルを服用しなかった患者で異常言動があったのは10・6%で、統計的な差はなかった。
横田教授は「今回の結果からは、タミフルと異常言動との間に関連性はないと言える。しかし調査はまだ十分ではなく、今後はタミフルを服用した時間や異常言動が起きた時間なども調べ、関連の有無をさらに調査したい」と話している。
共同通信社【2006年10月30日】
ザ・ビートルズの「新作」が11月20日に世界中で発売される。70年の『レット・イット・ビー』発表後に解散してから36年。新作は、ビートルズの残したギターやドラム、ボーカルなどの音源をばらばらにし、別々の曲を組み合わせた作品で、「ゲット・バック」や「ヘイ・ジュード」といった名曲が、原曲とは大きく異なった趣に仕上がっている。
ビートルズは62年にレコード・デビュー。メンバー4人のうち、ジョン・レノン、ジョージ・ハリソン両氏はすでに他界している。
新作のタイトルは『LOVE』。ビートルズのほとんどの作品でプロデューサーを務め、「5人目のビートルズ」と言われるジョージ・マーティン氏(80)が、息子とともに制作した。
69年発表の「ゲット・バック」のドラム部分を『アビイ・ロード』収録の「ジ・エンド」のドラムに差し替えたり、ともに『ラバー・ソウル』収録の「ドライヴ・マイ・カー」と「ザ・ワード」を合体したりと、約120曲の素材を大胆にミックスしている。一部には未発表音源も使われている。
収録は26曲で、予定価格2800円。発売元の東芝EMIによれば、ジョージ・マーティンさんは「『レット・イット・ビー』以来の新作」と位置づけており、ポール・マッカートニーさんやリンゴ・スターさんも出来栄えに満足している。ポールさんは制作中に「もっと過激でもいい」と語ってもいたという。
藤本国彦・CDジャーナル編集長の話 世界中で長く親しまれた曲の、新しい聴き方を提案している。「名曲をいじるな」というファンもいるだろうが、どの曲がどう変わったのか、熱心なファンほどおもしろく聴けるのではないか。
asahi.com2006年10月28日
今回のアルバム『LOVE』は、ジョージ・マーティンと息子のジャイルズが、ビートルズの曲をすべてトラックごとに分解し、それらを再構築して新楽曲としたもの。ジョージ・マーティンは、当初、このトラックをサーカス集団シルク・ド・ソレイユがラスベガスで行なっている公演<LOVE>のために制作していたという。この<LOVE>は、ビートルズをモチーフにした公演だ。
父ジョージと共同作業した息子のジャイルズは“僕達はオリジナルの4トラック、8トラック、2トラック等のビートルズのすべてのテープからなる音、そして音楽のパレットを使い新しいサウンドを作りあげた。アルバムではビートルズの濃縮された音楽の歴史を再び体験することができ、まさに皆にとって新しい経験になると思う”と語る。
●BARKS:ビートルズがニュー・アルバムを発表(2006-10-02)
http://www.barks.jp/news/?id=1000027249&m=oversea
予定でびっしりの人は、一体何をやっているのだろう
本当に重要なな仕事を抱えていれば、他の用件はすべて排除する。だから、スケジューリングの最終目的は、「予定表を白くすること」だ。手帳に予定がびっしりつまっているのは、本当に重要な仕事をしていないことの証拠だ。他人に振り回される毎日だから、手帳がいっぱいになるのである。
私の場合、予定表が白い時期は、重要な仕事をしているときだ。そして、予定ががびっしりつまっているのは、重要な仕事を抱えていない時期である。
重要な仕事のために時間を確保するのは、誰にとっても必要なことだ。企画書の作成や試験勉強の場合、スケジューリングの目的は、その期間に予定を入れないように努力し、集中して作業や勉強ができる時間帯をを確保することである。
ただし、現代人が集中した時間帯を確保するのは、容易なことではない。組織に束縛されていないにもかかわらず、私もなかなかできない。毎年必ず確保できるのは、年末年始の2週間だ。このときに行なう仕事を、だいぶ前から用意してある。「2週間何にも邪魔されずにこれだけに集中できる」と考えると、ずっと前の時点からワクワクする。
雑誌などに、「有名人の手帳拝見」といったか企画がある。予定がびっしりの人を見ると、「この人は、集中を要する仕事をしていないのだなあ」と感じる。手帳を予定で埋め尽くしている人は、創造的な仕事とは無縁の人だ。
野口悠紀雄 著:「超」手帳法 より
「混合診療」拡充 内視鏡がん手術も対象
厚労省、「保険外併用制度」を導入
厚生労働省は十八日までに、保険診療と自己負担となる保険外診療の併用を認める事実上の「混合診療」を拡充するため、高度先進医療や差額ベッドなどに限って例外的に認めている現在の「特定療養費制度」を廃止し、新たに「保険外併用療養費制度」を導入することを決めた。
これまで混合診療の対象でなかった内視鏡でがんを切除するなど難易度が中程度の先進医療(中度先進医療)や、治験中の国内未承認薬なども対象に加える。今国会に健康保険法改正案などを提出、成立すれば今年十月から実施する。
現在の公的医療保険制度では、診療の中に少しでも保険外診療があると、本来は保険が適用される診療も含め全額患者負担となる。ただ、臓器移植など「高度先進医療」と、差額ベッド代や義歯の材料費、予約診療といった「選定療養」は特定療養費制度とし例外的に保険医療と保険外医療の併用が認められ、事実上の混合診療となっている。
新たに導入される保険外併用療養費制度は、混合診療の対象範囲を広げることを主な目的としている。具体的には、近い将来の保険適用を前提とした「評価療養」と「選定療養」の二分野で構成する。
評価療養には、特定療養費制度の適用を受けていた高度先進医療に、内視鏡がん手術などの中度先進医療と、抗がん剤など治験中の国内未承認薬を新たに加える。
選定療養には、現行でも認められている差額ベッド代などのほか、腫瘍(しゅよう)マーカー検査など保険で定められた回数を超えると超過分だけでなく全額自己負担となっていた医療行為を含める。
評価療養のうち、中度先進医療について厚労省は、約二千の医療機関で百程度の技術が新たな対象になる(一部は既に認定済み)とみており、対象範囲が大きく広がる。
また、治験で安全性が確認されてから保険適用が決まるまでの間に未承認薬を使用した場合、これまでは保険対象部分を含めて全額自己負担になっていたが、保険診療との併用が可能となり、新薬の投与に伴う患者の経済的負担が軽減されそうだ。
産経新聞 2006/02/19
薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会が19日に開かれた。ヘリコバクター・ピロリの3剤併用除菌療法で、3番目のプロトンポンプ阻害剤としてラベプラゾールを用いる療法や、インフルエンザウイルス治療薬「リレンザ」への予防の効能追加など、2成分1療法を審議、いずれも承認して差し支えないと結論した。薬事分科会に報告する。
ヘリコバクター・ピロリに対する3剤併用除菌療法に用いるプロトンポンプ阻害剤としては、これまでオメプラゾール、ランソプラゾールが認められていたが、今回新たにラベプラゾールが加わる。組み合わせの対象となる抗菌薬は従来と同様、アモキシシリンとクラリスロマイシン。
併用療法が認められた薬剤は、[1]ラベプラゾールナトリウム=パリエット錠10mg(エーザイが製造)[2]アモキシシリン=パセトシンカプセル、同細粒、同錠250(協和発酵が製造)、アモペニキシンカプセル250(ニプロファーマが輸入)、サワシリンカプセル、同細粒、同錠250(アステラス製薬が製造販売)[3]クラリスロマイシン=クラリス錠200(大正製薬が製造)、クラリシッド錠200mg(アボットジャパンが製造)――である。
いずれも3剤併用による胃潰瘍、または十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ除菌の用法・用量等が追加された。併用療法の再審査期間は4年。
薬事日報 HEADLINE NEWS 2006年10月23日