日本の製薬会社が新薬投入で国内より海外を先行させる動きを強めている。新薬の研究開発で最も重要な「治験」が、海外は日本より安く早く済み、製品化後の売り上げも大きいためだ。このままでは国内の患者が新薬を使える時期が遅れる一方で、長期的には研究開発基盤の海外シフトも懸念されている。
武田薬品工業は今秋、米国で不眠症治療薬「ロゼレム」を発売するが、日本での発売は数年後だ。90年代後半に日米同時に治験を始めたが、終わる時期差が発売時期の差につながった。
医薬産業政策研究所によると、日本の製薬会社が開発した世界の売上高上位17品目のうち、海外で先行発売した製品は7品目。武田は5品目中4品目は海外が最初だ。
日本の治験は、製薬会社から治験の委託を受けた医療機関が、被験者を確保するのに手間がかかっている。費用は米国の約2・5倍、期間も米国は長くて約6年なのに対し日本は約7年かかる
。
一方、海外では90年代から治験代行会社の台頭で日本の製薬会社も行いやすくなった。「我が国で治験をやりませんか」。6月、フランスの製薬関係者らの一行が日本を訪れ、治験を誘致した。仏医療用品安全庁のシャンタル・ベロルジェ博士は「欧州連合(EU)の規制緩和で手続きも簡素化した」と話す。医薬品の市場規模も米国は日本の5倍、欧州は2倍と大きい。
asahi.com2005年07月26日
日本での薬の治験は、時間とお金がかかりすぎだと言われています。
最近は、海外で承認された薬をそのときの海外データを出せば、日本国内での治験症例はそれほど数がなくてもOKだとのことです。
(海外でのデータと同じことを国内ですることをブリッジング・スタディといいます)
最近、日本で承認される薬はこのパターンが多いんじゃないかと思います。
一昔前は、ジャパンオリジナルがたくさんありましたが、脳循環代謝改善剤アバンや、インスリン抵抗改善剤ノスカールでこけましたもんね。
あそうそう、もうすぐ私、治験コーディネータの研修に行く予定です。
座学1週間に実習が3週間。
実は治験の実務についてはあまりわかっていない私・・・(^^;)
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