今年4月から販売が始まった大腸がんの抗がん剤「オキサリプラチン」について、販売元のヤクルトは29日までに、副作用による死亡が疑われる3例を厚生労働省に報告した。同剤は患者団体の強い要望もあり、優先審査のうえ承認され、発売3カ月ですでに年間の使用者見込みを2倍近く上回っている。厚労省は詳細データを評価し、添付文書の改訂などが必要かどうかを検討する。
asahi.com2005年06月30日
イレッサを含め、抗がん剤の副作用の件は、マスコミでは大々的に取り上げられすぎる傾向がありますので、この記事を取り上げるべきかどうか迷いました。
優先的に審査して、副作用で患者が死んでいるじゃないかと批判されます。
でも世界で標準的に使われている抗がん剤が、日本国内だけ使われないということはおかしくないですか?
患者さんやその家族から、日本だけなんで認められていないのか、早急に認めてほしいという要望から、優先審査された抗がん剤です。国内で承認されていないちょっと前までは、どうしても使ってほしいために薬を輸入して使っていたために、医療費がとんでもなく高くなっていました。
そもそも、日本国内で合成された薬(
我が母校、名古屋市立大学の喜谷先生が合成に成功)なのに、日本で認められていなくて、海外から輸入しなければならなかったのは、なんだかおかしな話です。
当初は使用者を年間約1200人と見込んでいたが、すでに約2300人に使われているそうです。それだけ待ち望まれていた薬と言えるのではないでしょうか。
死亡した患者の副作用は、ほとんどの抗がん剤で必発の白血球減少や好中球減少などの骨髄抑制が原因だとのことです。
その副作用死の割合は米国での臨床試験の結果より低いということです。
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