「薬剤師需給検討会が初会合〜薬大新設・増設に危機感」
医療ニュース
薬剤師需給検討会が初会合−6年制導入等で業務拡大に期待
厚生労働省の「薬剤師需給の将来動向に関する検討会」の初会合が28日、省内で開催された。初会合で厚労省は、薬剤師数の推移や学生の就職動向などの基礎データを示し、薬剤師を取り巻く最近の情勢を説明、これを踏まえて各委員が意見交換した。6年制導入や改正医療法等によって、薬剤師の業務が拡大していくとの指摘がある一方で、薬科大学・薬学部の新設・増設傾向によって起こる薬学部の定員割れが、薬剤師の資質に重大な影響を及ぼすなどの意見もあった。なお座長には、井村伸正委員(日本薬剤師研修センター理事長)が選出された。
薬事日報 HEADLINE NEWS 2007年05月30日
http://www.yakuji.co.jp/entry3229.html
2007/4/24「薬剤師を増やすのちょっと待った・・・か?」
http://hello.ap.teacup.com/d-inf/1065.html
で薬剤師需給で検討会設置のニュースを取り上げました。
その検討会が28日に行われたという記事です。
ただいまこの件についてアンケートを実施中です。
「この頃薬学部がいっぱいありすぎると思うか?」
いままでの結果としては、「本当にそう思う」とお答えになった方が圧倒的です。
このブログへ寄って頂く方は、医療関係者、特に同業の薬剤師の方が多いと思いますけど、いま現に薬剤師である方にとっては、薬学部の異常とまで言える増殖に危機感を感じられていることなのだと思います。
記事へのリンクをつけましたので、全文をお読みいただきたいのですが、前出の文章のあとにこのような文が続きます。
高柳元明委員(東北薬科大学理事長・学長)は、私立大薬学部の入学試験の現状に言及した。近年の薬科大・薬学部の新設や増設などで、入学定員数が急増したことを挙げ、「今年度は私立大学の5校に1校が定員割れを起こしている。このような状況をみると、将来、薬剤師の資質を保てるのかどうかという面で強い危機感を持っている」と話した。
この点に関して中西敏夫委員(日本薬剤師会会長)は、「定員割れの状況では、薬剤師の質の低下が起こるのは間違いない。薬剤師の質を上げるために6年制を導入したにもかかわらず、質の向上を期待できないという、社会的にも危機的な状況になることを危惧している」と話した。
確かにそうですよね。
薬学部の乱立により、私立大学の5校に1校が定員割れをしていて、入ろうとすれば誰でも入れるような状況であり、薬剤師の質の保持が保てるかということが問題です。
そして薬学部の乱立により、質が「?」の薬学生が2.5ヶ月病院実習に(2.5ヶ月調剤薬局実習に)来るかと思うと、ちょっとぞっとしませんか?