今日はサントリーホールへ内田光子を聴きに行ってきました。
彼女のピアノを聴くのは2004年のイアン・ボストリッジ(テノール)との共演以来。
そのときのシューベルトも、シューベルトってここまで瑞々しいのかと、目から鱗が落ちるほどの体験でしたが、今日の彼女のモーツァルトも凄まじかった!!!
いや、凄まじいというのはやや語弊があるかも。
その音楽への並々ならぬ集中力がただならぬものなのであって、そこから紡がれる音はまさしく天に愛でられた音。
その素晴らしさには筆舌に尽くしがたいものがありますが、例えるなら、善男善女の信仰を集めている神社仏閣を訪れたときに感じる、身が引き締まりながらもどこか温かく清澄な感じ。そして心が洗われるのではなく浄められる感じ。この感覚は特にピアノ協奏曲 変ロ長調 K595の方に強く感じられました。
そして彼女の音楽に魅入られたようにピッタリと寄り添うクリーブランド響の演奏もお見事。
オーケストラといえばヨーロッパ、それもドイツを始めとするゲルマン系にしか興味がありませんでしたが(除:シカゴ響)、意外とアメリカのオケもイケるものですね。
最初に指揮者無しでやってくれた喜遊曲も文字通り遊び心満載で、聴いてるそばから顔がほころんでしまいました。
まぁそれなりのお代は払いましたが、それだけ払ってもお釣りが来る、近年稀に見る良質な演奏会でした。
彼女の演奏会はほんと外れがないですね。
また行きたい!
◆内田光子ピアノ&指揮 サントリーホール スペシャルステージ
・日時:2010年11月16日(火)19:00開演(18:30開場)
・曲目:
モーツァルト:ディヴェルティメント ニ長調 K136
モーツァルト:ピアノ協奏曲 ニ短調 K466
モーツァルト:ピアノ協奏曲 変ロ長調 K595
・出演:
管弦楽:クリーヴランド管弦楽団
ピアノ&指揮:内田光子


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