今日車で道路を走っていて改めて感じたこと。
やはり繁体字は美しいということ。
また漢字のそもそもの成り立ちを感じさせて、非常に興味深い。
今の大陸があんなにも恥知らずな国民性になってしまったのは、ひとつには自らの歴史を否定するような簡体字を採用してしまったことにも一因があるんじゃないか。そんなことを考えました。
人にせよ国にせよ自分たちの祖先が築いてきたものからは逃れ得ないもの。
もちろんその中には負の遺産と呼ばれるものもあるけれど、多くの人や国は自分のご先祖様に誇りを持ち、そのご先祖様に顔向けができるように暮らしていこうとするものではないかしら。
武家の出身であることに誇りを感じたり、高名な学者の子孫であることに誇りを持ったり、祖先が平安時代にまで遡れることに誇りを感じたり、どこにプライドを持つかは人によってそれぞれではあるけれど、「よすが」にできるものを持っていられることは非常に幸せなことのように感じます。
今の大陸には漢民族が営々と築いてきた偉大なる歴史的遺産は万里の長城と故宮くらいしかないけれど、台北と北京の両博物院が所蔵品の交換プログラムを発表した今、大陸の中国人にも過去の偉人たちに恥ずかしくない生き方をしてもらいたいものだと思いました。
#いったい何様>自分。
さて私、今日は台湾の山岳地帯の方に参ってまいりました。
と云ってもその玄関口の辺りなので、普通に南国情緒漂うところではありましたが。
サトウキビジュースなるものを初めて飲みましたが、意外とすっきりしているものですね。もっと強烈に甘ったるいものかと思ってましたが。
ただ異国、とくに南方の国では、ジュースと雖も生ものを口にしないのは旅行者としての鉄則。
同行の後輩♂が「腹壊しそう」とつぶやいてましたが、僕自身もおっかなびっくりでした。
そしておっかなびっくりといえば、今日のお昼に食べたお刺身。
先月の中国(大陸)出張で既に刺身は口にしてしまったので、何を今更ではあるのだけれど、「台湾式の日本料理をどうぞ」とせっかくもてなしてくれているのではあるし、ワサオーロよろしく抗菌剤として練りワサビを刺身の表面に塗りたくって口に放り込みました。
しかし驚いたのはウィスキーの飲まれ方。
アイスペールに氷をたっぷり入れ、そこにウィスキーをストレートで投入、何回か掻き混ぜた後に、乾杯(かんぺー)用の小さなグラスに分け入れ、後は白酒(ぱいちゅう)と同じように乾杯合戦を繰り広げる、という。
あれ?昨日台湾人は乾杯なんて野蛮なことはしないと言ってなかったっけ>総経理。
とは思ったけれど、やっぱり郷に入っては郷に従え、日本側メンバーも粛々と彼らの流儀に従ったのでした。
ってまぁ、もちろん白酒よりはウィスキーの方が味として遥かに洗練されているし、もともと白酒よりは低いアルコール度数が氷で更に薄められているので、体に対する負担という意味では遥かに軽かったけどね。
視察とミーティングの後は近所のお寺のお祭りを見物。
今日も早朝からの移動でへろへろだったりもしたけれど、こうやって普通の旅行では出会えないような風景や風習にまみえることができるのが今の仕事の楽しいところ。都会も素敵だけど、田舎は田舎で楽しいです。
産地からの帰りは台湾版の新幹線に乗車。
素晴らしく美しい駅と日本にいるのかと見まごうばかりの設備。
やはりこの国ほど日本の面影を残している国はありませんね。
夜はホテル近くのバーで視察のまとめをして、日本人だけでまったりと歓談。
なかなかいい出張でした。

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